一生のお願いだから
「ちょ、頼む!一生のお願い!!」
「無理ったら無理って言ってんでしょーが!」
ケチーと口を尖らせる安田。ちっとも可愛くない。
それもそうだ。こいつは私にあろうことかこんなことを要求してきたのだ。
「頼む!このぶかぶかシャツ・・・通称彼シャツを着てくれないか!!」
「無理!」
その要求は呑めません!
しかし安田も安田で食い下がらない。
というかこいつ、しつこい!
「頼むわ・・・彼シャツの威力を知らないからみょうじはそんなことが言えるんだよ!彼シャツの意味が分からんのかお前は!」
「知らないわよ!知りたくもないしね!」
「知らない・・だと?!」
・・・・・しまった。
キラリと光った安田の眼を見た瞬間・・・
かっこいい・・・とか、思ってないんだからね!
あ、ツンデレでもないから、今のは。
てか、地雷踏んじゃったよね、今の。
「彼シャツとは!文字通り彼氏のワイシャツを彼女が着ることである!それで『あはは、ダボダボだよ〜。安田くんてこんなおっきかったんだね・・・っ』的なセリフを言うことも重要だな・・・だが、ここで重要になるのが・・・下は下着だけで見えるか見えないかのラインを守ることで、裾からは真っ白なおみ足が「黙れえええ!!!」
もうこいつは言ってることが本当に変態くさい。というか犯罪だよ。
頼むからハデス先生、早くこいつの中にいる病魔を食べちゃってください。
「頼むよ・・・こんなこと、みょうじにしか頼めねーんだよ」
「な・・・っ!」
そ、そんな真剣な目で見られても・・・というか安田の真剣な顔とか久しぶりすぎて耐性が出来てないから、どうしても顔が赤くなる。
「頼む!お前の太ももには期待してるんだよ!」
「死ねえええ!!」
あたしのときめきを返せ、と声を大にして言いたい。
・・・まぁ、調子に乗るから言ってやらないけど。
(てかそれより重要なことがあるでしょ)
(なんだ?)
(あんた、あたしの彼氏じゃないじゃん)
(大丈夫だ、これからなればいい)
(うん、黙ってくれるかな)
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二万打リクエストのものでした。
リクエストくださった海さま、ありがとうございました!
喜んでいただけると嬉しいのですが・・・こんなんですみません安田は通常運転です
これからもよろしくお願いします!
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