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好きな人の一番になりたい。
それは恋する乙女なら誰でも思うことだと思う。

そう思う私も恋する乙女の一人。
お相手の菊丸は男子からも女子からも人気のある人間である。男友達も女友達もたくさんいるし、テニス部の連中からも好かれ、かわいい女の子から告白されることも多いと不二から聞いている。誰にでも優しいし、話していて楽しいからね。私もマネージャーの仕事どれだけ手伝ってもらったことか。そんな優しいところに惚れてしまったわけだけど。

今日はそんな人気者の誕生日。
周りからのお祝いより、少しでも印象的になるように、1番嬉しかったと言ってもらえるように、0時ちょうどに慣れないデコ絵文字を使ったメールを送ったり、合宿前の買い出しの時に寄った店で菊丸が欲しいと言っていた、変わった味の歯磨き粉がたくさん入った歯磨きセットをプレゼントしたり、恋する乙女パワーを最大限に発揮したんだけれど、どうやら青学テニス部連中には勝てないみたい。




「素敵な一日になったにゃ!テニス部のやつらに誕生日忘れられてるかと思ってドキドキしたー!」




隣で菊丸が話すのは、テニス部からのお祝いの話ばかりだ。

11月28日の0時。
そのときには私以外のテニス部連中から一通もおめでとうメールが来なかったんだって。朝起きてもテニス部の人からのメールはなくて、学校でテニス部の人に会ってもおめでとうって言ってもらえなくて。俺誕生日なんだよん!だとは言えなくて泣きそうだったらしいんだけれど、3時間目途中の11時28分、テニス部全員からおめでとうメールが届いたらしい。あの真面目な手塚や海堂まで授業中にメールを送ったのだ。ともに全国大会を戦ったレギュラー陣からだけでなく、荒井や堀尾たちからも。




「あん時は泣きそうになったつーの!授業中だから我慢したけど!みんながみんな1128の時間狙ってメール送って来るとは思わないよねん」




3限目が終わった後、みんな3の6に大集合でたくさんおめでとうをもらったらしい。同じクラスのタカさんが3限目終わりに急いで出て行ったのはそういうことだったのかと聞いたとき納得した。

それから部活が終わった放課後、レギュラー陣と荒井達新レギュラー、1年生トリオで近くのファミレスでお祝いをした。今はその帰りなのである。盛り上がりすぎて帰りが遅くなってしまっため、帰り道が同じ菊丸に送ってもらっているのだ。



「今日1番だったんじゃない?」



白い息を吐きながら思っていたことを呟いてみた。お祝い会での菊丸はとても楽しそうで、今までに見たことない笑顔をしていたから。ああ、テニス部には敵わないんだと心から思った。
ずるいよテニス部。みんなでそんなことしたら嬉しいに決まってんじゃん。1番印象に残るに決まってんじゃん。悔しいけど自分がそうやってテニス部全員から祝ってもらえたら嬉しいもん。



「1番はちがうかなー」
「え?」
「今日の1番は、いつもそっけない大好きなやつが、苦手な絵文字使って1番におめでとうメールくれて。そんで、俺の好みをわかったプレゼントをくれたことだよん。誕生日そうそう泣いちゃったー!」
「えっと…」

「名前からのおめでとうが、1番嬉しかった。大好きだよ」




暖かな日を生きよう






20121128 Happy Birthday Eiji
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お久しぶりでございます。ひゃわです!
今年もやってきました菊丸誕!
今年はお勉強のほうでなかなか多忙でして…
お祝いの菊丸夢を書けるか不安だったのですが、何とかかけました!長年の愛ゆえですかね!直前になってネタが浮かびました!
急いで書いたので、相変わらずの意味不明な文章になっちゃいましたが、とりあえず書きたかったのは、青学テニス部は菊丸が大好きで、ひゃわは菊丸を愛してるってことだよ!笑

青学テニス部連中の「菊丸を祝っちゃおうぜ計画2012〜11時28分にメールを送って祝おう〜」をマネージャーのヒロインちゃんが知らなく、参加できなかったのは、菊丸のヒロインちゃんへの想いと、ヒロインちゃんの菊丸への想いを知っているレギュラー陣の計らいです。

「名前先輩にも呼びかけますか?」
「いや…名前先輩はいいんじゃないっすか桃先輩」
「おい越前!名前先輩だってテニス部の一員なんだぞ!」
「桃、そういうんじゃなくて、名前をテニス部の計画でひとくくりにして祝うより、名前が悩んで考えたお祝いのほうが英二も喜ぶし、名前自身のためにもなるってことだよ」
「あ…そういうことっすか!じゃあ名前先輩は放課後のお祝い会のことだけ伝えときます!」

そんな感じです。わかりにくい。



菊丸本当におめでとう!
菊丸にとって素敵な誕生日になりますように!


title:M.I




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