これまでの人生15年間。告白された回数は数えきれないほど。
でもこんな告白は初めてだった。
「もう一度、お願いします」
「好きです、ウォーカーが」
「いえ、そこじゃなくて」
ああ、と彼女はクスリと笑う。
「大食らいなんてモテなさそうで都合いい、ですか?」
「え、と、それはどういう意味で…」
「ほら、見た目通り私って可愛いじゃないですか」
「……は?」
「少食だなんて周りに言うと更にモテちゃいそうで困ってるんです。だからウォーカーみたいに周りが引くほどの大食らいと付き合えば、私も少しは食べる量増やせるかなって」
「はあ、」
発信された電波、受信できず。
僕の中でそんな言葉が頭をかすめた。確かに彼女はかわいいし、実際今年の新入生ナンバーワンだと専らの噂だ。そんな彼女が僕に、なんて甘いこと考えてた10分前の僕死ね。
「すみませんが、僕は」
「じゃあ話すことは話したから今日からよろしくね」
「え、いや、だから僕、君とは付き合えな」
「授業終わったら校門の前で待ってること。待たせるなんて論外よ」
「ちょっと待ってください、僕の話を」
「大丈夫、ウォーカーの意見なんて聞いてないから」
「聞けよ」
僕の彼女は自意識過剰
(というのが僕と彼女の馴れ初めですが何か?)
(なんで俺キレられてんさ)
*
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