ちょっと2日夏休みを貰っただけ。
ただそれだけなのに
「どうしてですか沖田さん」
「ハァ?何がですかィ?」
「とぼけんなよサディスト」
私と沖田さんの部屋が一緒になっていた。
「こんな目に悪いピンク色のベッドでどうしろと?てか畳にベッドって何考えてんですか」
「どうしろって……真っ昼間から言わせるつもりかよ」
「真っ昼間から言えないことなんてやらねーよ」
どうして副長がこれを許したのか……
つーか許されたのか?だって副長も今日まで夏休み……
「大体俺とお前の部屋じゃねーし」
「は?だってこの気持ち悪いオブジェみたいのいっぱい置いてる辺り明らか沖田さんのコーディネイトじゃないですか。嘘こくなよサディスト」
「ちょっと黙っとけ」
「!」
首に手拳を食らわせられ、一瞬にして闇の中へ。
ふざけんな、サディストふざけんな
「おい、」
「……」
「おい大丈夫か?」
目を開けたらそこには瞳孔開き気味の、
土方さんがいた
「あ、れ?沖田のサディスト野郎は?」
「さあな、俺をこの部屋に蹴り入れて出れなくした後にどっか行ったぜ」
そんな馬鹿な
ベッドに座ってる私の隣には体育座りの土方さん。
そんな馬鹿な
「もしかしてここって……」
「総悟いわく俺の部屋改造したらしいぞ」
「微塵もそんな雰囲気残ってませんね」
「そうだな……」
返事を返すもどこか上の空の鬼の副長は普段のそれではない。どこか思い詰めたような、心ここにあらずというか、ていうか、
「何で体育座りなんですか」
「……別に」
「脅えなくても襲ったりなんてしませんよ」
「お前が言うか?そのセリフ」
大きなため息をつかれた
「いつ開けてもらえるんでしょうね」
「さあな」
「このベッドで寝なくちゃ駄目かな」
「……さあな」
「何もしないから一緒に寝てくださいね。この部屋何か出そうなんだもん」
「……」
同室の土方さん
(夜までは勘弁してくれねーかな)
(土方さん右と左どっちが良いですか?)
(もう泣きたい)
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気になるあの子と一緒の部屋
(夜までは勘弁してくれねーかな)
(土方さん右と左どっちが良いですか?)
(もう泣きたい)
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気になるあの子と一緒の部屋