した光
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*BWのed後捏造注意

「ふざけんな消えろ」
「え?」

目の前にいる少年は、見るのも不快だとでも言うような顔をする。
数年ぶりの再開なのに、それはずいぶん酷いんじゃないかいトウヤ。やっぱりキミは相変わらずだね。
少し苦しそうに顔を歪めてからトウヤはもう一度口を開く。

「…………」
「トウヤ?」
「なんであんなことした」

あんなこと、それはサヨナラの事だろうか。
だって、あの日あの時ボクはキミに負けたんだよ。お互いの信念をかけた戦いに。

「勝手に消えて、何年も居なくなって……本当なんなのお前。とりあえず殴っていい?」
「え、痛いのはイヤだな」
「……もう殴らせろよ頼むから」

そう言って俯いてしまったキミの顔がどんな表情をしてるのかなんて、ボクには分からなかった。けど、キミの声が震えているからキミはきっと泣いているんじゃないだろうか。

「泣いてねぇよ」
「……え、なんで分かったんだい」
「なんとなく」

そう言いながらキミは、ほんの少しだけ笑う。本当に、少しだけ。
でもその後すぐに、また顔を歪めてしまった。

「ごめん」
「なんでトウヤが謝るんだい」
「分かんねえ」

もうキミ、言ってることがむちゃくちゃじゃないか。

「ねぇトウヤ、1つ言ってもいいかい?」

突然だけど、あの日あの時からボクがずっと思っていたこと。


「キミに出逢えて良かった」


本当に、心からそう思う。だからもう苦しまないで。
なんて、トウヤを苦しませているボクが言える権利なんてないけど。
その瞬間、なぜかボクはトウヤに容赦ないアッパーを食らわせられた。



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けっこう修正。いろいろ考えてトウヤ目線は無くしてみました。
121203



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