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デレデレ




「なまえちゃーん」

「徹ー?なにー」

「岩ちゃんが起きてきてないよ」

「えっ、珍しい」

岩ちゃんはいつも徹より早く起きてきてるのに…。

「連日、徹のお世話で疲れてるんだろうなぁ」

「ちょっとぉーなまえなにそれ」

「本当のことでしょ?」

拗ねた徹を放っておいて、三年男子部屋に岩ちゃんを起こしに行く。
岩ちゃんを起こすって初めてかもしれない。


ちょっとワクワクしながら扉を開ければ、気持ちよさそうに眠る岩ちゃんの姿。

ふふ、可愛い……。

頬につつけば、「ん…」と小さく声を漏らす。
しばらく寝顔を堪能したあと、身体を揺らして声をかける。

「岩ちゃーん。朝ですよーー」

「……なまえ…」

しばらく揺すれば、薄く目を開けて私をジッと見つめたあと、

「……んわっ」


ーーーなんと、抱きしめられた。



「え…ええっ!?」

まさかの展開に固まってしまう。
なにこのデレ岩ちゃん…。寝起きだから?

「なまえ…」

優しく頭を撫でてくれる。
う、嬉しいけれど、すっごく照れる…。


「岩ちゃん?だ、大丈夫?」

「……あ…?…ねみぃ」

「うん…だろうね」

じゃないとこんなことするわけない。


私を抱きしめたまま、また眠ってしまった岩ちゃんの腕からそっと抜け出して、頬にキスして部屋を出た。

もう少し寝かせてあげようかな。



「あれ?岩ちゃんは?」

「疲れてるみたいだから、もう少ししたら起こしてくる」

「そっか」

徹も岩ちゃんの頑張りを知っているからか、それでいいよー、と頷いてくれた。
朝食のため二人で食堂へと向かう。



岩ちゃん、いつもお疲れ様。
起きたらさっきのこと、教えてあげようかな?









「岩ちゃん、おはよ」

「ん……はよ。なんかすっげーいい夢見た気がする」

「……!ふふ、それはよかった」




デレデレ
(「…その話、マジ?」)





あとがき

岩ちゃんの寝起きはデレデレだといいなーって思います。



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