小説 | ナノ




  知りたくもなかった感情(N←黒)





※トウコがお姉ちゃん設定&ちょいヒドい








僕の姉は才色兼備、容姿端麗、恥じるべき所が一つもない人間だ

それに比べて僕は何にもできないダメな人間…

だが両親は姉にも僕にも平等に愛をくれた




幼なじみのチェレンやベルは自分達では気づいてはいないだろうが、姉の方をいつも贔屓にする
悪気もなく、ただ自然に必然的にしているだけ


そんな幼なじみや、姉に憎しみを抱く…いや、そんなことはない

なぜならそれは当たり前だと思うし、みんな優しいからだ


幼なじみも姉も本当に優しい
ただ自然に悪気もなく姉を贔屓にして、姉はそれが当たり前だと思っているだけ

どこもおかしな所はないのだ

むしろ僕は恵まれている



ある年に僕たち4人は旅にでた

みんな別々に旅をはじめる



旅で変わったNというイケメンなお兄さんに出会った

ポケモンを解放とかなんとか…僕にはお兄さんが言っていることがよくわからない

けどなんだか面白いなぁ〜と思う


不思議とよくお兄さんに出会う…

またしてもおかしな事を言うお兄さん

そしていつものようにバトルをする
お兄さんとのバトルは楽しくで好きだ




時々チェレンやベル、お姉ちゃんに出会う

小さい時から変わらない、関係…
僕はそれに対して何にも不満はない

たとえ大好きなおもちゃをとられても、一緒に遊ぶ時いつも僕が一般的に損な役でも、それはしょうがないことだから


だって僕はダメな人間なのだから…


「ねぇ、トウヤ聞いて欲しいことがあるんだけど…」

「んっ、なに?」

恥じらいながら、
「私Nっていう人が好きになっちゃったんだ。トウヤは知らないよね。敵対してる人だけど、でもとってもステキな人なんだよ」
好きな人の話をするお姉ちゃんは可愛い。お姉ちゃんはいつも多くの人達に告白されてたけど、一度も好きになったことがない。なのに今回初めてお姉ちゃんは恋をした…


そして、僕は秘密の感情に気づいてしまった


お姉ちゃんにお兄さんのことが好きと言われ、僕は嫉妬した
その嫉妬の正体が恋だと今初めて自覚したのだ
そして同時にお姉ちゃんが憎いと思った

いつも僕の欲しいものを持っていた姉
僕とは何もかもが正反対な姉

ずっと姉がみんなに愛されるのも、僕がいつも損なのも、それが当たり前だと思って我慢してきた(そうだ、本当はお姉ちゃんのことが憎くて憎くてしかたがないんだ…)
今秘密にしてきた感情が解き放たれたのだ


しかし、トウヤにはわかっていた

今更お姉ちゃんに自分もお兄さんが好きだと言ったって、どんなことを言ったって

(けしてお姉ちゃんには勝てない…)





ああ、こんな感情知りたくなかった



ー今更後悔したって無駄なんだー




end










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