零崎少女の蒼穹観察 | ナノ


▼ 1話

小学生くらいの少女はそこにたっていた。
ポツリ、ポツリと雨が降ってきた。
彼女は思った。
(今日は傘を持ってこなくてよかった)
普通ならここでは「傘を持ってくればよかった」と表すべきなのだがここでは「持ってこなくてよかった」という表現が正しいと私は思う。

私は雨が好きだ。
雨は汚い汚れも落としてくれるし、雨が無ければ私達人間は生きることもできない。
現に今も体の汚れを雨は落としてくれていた。





遡ること数分。




街の小さな公園
花壇の近くには幾つかの鳥がいた。

今日の天気予報では[雨が降るから傘を持っていったほうが良い]と言っていたが、天気はそれが嘘のように青空が広がっていた。

だから少女も傘を持たずに出掛けた。
今日も公園のブランコで遊ぶために。

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