福沢6話仕組まれた化学の教科書(女・PS追加) | ナノ
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女主人公・PS追加・ゲームオーバー無し
福沢玲子6話
仕組まれた化学の教科書

「小さい頃から、お前はいい子だっていわれながら育ってたらしいよ。本人は、そんなことないって思ってたみたいだけどね。周りが、自分のことを勝手にこうだと決めつけちゃうの」

1、あるある

2、よくわかんないなあ


「そうだ、先生に正直にいおう。自分は普段いい生徒だから、きっと信用してくれるだろう。……いやまて。成績がいいのは、いつも何らかの不正を行ってるからだと思われたら……。それで出した結論がこうよ」

1、やっぱり正直にいう』を選ぶと【END信じて貰えず】(『1、あるある』or『2、よくわかんないなあ』で文章が変化)

2、教科書の中身を捨てる』を選ぶと【END勘違い/隠しシナリオ条件】



なんだかみんな、顔色悪くない?
恵美ちゃんも疲れた顔してるし。
七不思議って、全部揃うとやばいっていうじゃない。

ねえ、七人目が来る前に、いっそ帰っちゃおうか?


1、そうしよう
2、それは駄目



『1、そうしよう』



ちょっと、いいの?
冗談のつもりだったんだけど。
でも、恵美ちゃんがそういうなら帰ろうか。
さー、終わり、終わりっと。
え、私の話?
今度聞かせてあげるよ。
私、一年G組だから。
福沢玲子っていうの。



『2、それは駄目』



駄目?
でも、みんな帰りたいんじゃないの?
私、こんな遅くまで学校に残ったの初めてだよ。
帰ろ、ねっ、決まり。
私の話は今度するから。
私、福沢玲子っていうの。
一年G組だからさ。



※以下同文※



いつでも来て。
じゃあみんな、行こう。
あっ、恵美ちゃん、後かたづけなんて明日にすれば?
もう夜になっちゃったんだから。
ほらあ、なにぐずぐずしてるの?
えっ、時計落としちゃった?
しょうがないなあ。

早く捜してね。

………………まだ?
ねえ、捜すの明日にしなよ。
部室に鍵かけて帰るんでしょ。
絶対なくならないんじゃない?
ほら、電気消すから。
みんな出て。

……ふー、疲れたあ。
ねえねえ、うちの学校って結構きてるよね。
みんなの話聞いてて、私学校やめたくなっちゃったよ。

そう思わない?


1、思う
2、思わない



『1、思う』



でしょ、でしょ?
まあ、怖い話なんかなくても、学校に通うのって嫌だけど。



『2、思わない』



ふうん。
恵美ちゃんって、実は度胸いいんだあ。
まあ、新聞部で怖い特集組むくらいだもんね。
そうじゃなきゃ駄目かもね。
でもさあ、怖い話なんかなくても、学校に通うのって嫌だよね。



※以下同文※



だってさ、勉強は疲れるし、先生はうるさいし。
昔よりは厳しくないみたいだけど。
私のお姉ちゃんがいた頃は……わけわかんない校則とかがいっぱいあったって。
あとね、悪いことした生徒は呼び出されて、反省室行きだったらしいよ。

反省室って何かって?
ふふっ、ちょっと待って。
……あそこの教室に入ろう。
あれはねえ、今は使われてないけど、昔反省室だったところなんだよ。

えへへ、実は帰るつもりなんてなかったんだ。
ちょっと恵美ちゃんを驚かせたかっただけ。
最初からあそこに連れてくつもりだったの。
ほら、鍵だって用意してるんだから。

これ落とし物だったんだけど、反省室なんてシールが貼ってあって、なんか不気味だったから調べたんだ。
実はね、この部室には変な反省文があるんだって。
私、お姉ちゃんからいろいろ話を聞いたんだ。
はい、鍵開けたよ。
みんな入って。

……うわあ、ほこり臭ーい。
もう何年も使ってないって話だもんね。
ファイルがいくつもあるね。
この部屋は、生徒に反省文を書かせるための部屋だったんだって。
もちろん、書かれた反省文も保存してあるよ。
ちょっと読んでみない?

怖そうなものがあったら教えてよ。
いろいろお姉ちゃんから聞いてるからさ。

その文に関係ある話を知ってたら、教えてあげるよ。


1、教室内を見回す
2、福沢さんに捜してもらう
3、疲れたので寝る



『1、教室内を見回す』



私は、教室内を見回した。
普通の教室と同じような作りになっている。
沢山のファイルがある以外は、特別な雰囲気はない。
でも、なんだろう。
この部屋にいると、背筋が寒いような変な気分になるわ。
壁際にある棚には、ファイルがいくつも置かれている。

私は、とりあえず近くにあるファイルを開けてみた。
えーと……。
「私はだめだといわれているパーマをかけました。
でも今、生徒会でパーマ禁止をやめようという運動があると聞きました。
それが通ったら、私は何を反省してたんだろうって思います。
とりあえずすみませんでした」
今は、パーマ禁止の校則ってないわ。
この人が卒業する前になくなったのかしら?



『2、福沢さんに捜してもらう』



「福沢さん、捜してよ」
なんとなくそういってみた。
「うんー、でも、恵美ちゃんも捜して」
そういわれて、しぶしぶ周りを見る。
私は、適当なファイルを開けて見た。

なになに……。
「僕は、先生がいうようないじめなんてしていません。
でも、怒られたからこれを書いています。
確かに隣の席の子をぶったけど、ちょっとやっただけです。
どうもすいませんでした。
おわり」

誰が書いたか知らないけど、めちゃくちゃな文だわ。



『3、疲れたので寝る』



なんだか疲れたわ。
ちょっと寝ようかな。
…………………………はっ。
そんなことをいってる場合じゃないわ。
ちゃんと取材しないと。
ただでさえ七人目が来ないのに、この話を聞き逃したら五不思議になっちゃう。

日野先輩に怒られるのは嫌。
えーと、そこらにあるファイルを読んでみよう。

なになに……。
「僕は、先生がいうようないじめなんてしていません。
でも、怒られたからこれを書いています。
確かに隣の席の子をぶったけど、ちょっとやっただけです。
どうもすいませんでした。
おわり」

誰が書いたか知らないけど、めちゃくちゃな文だわ。



※以下同文※



……次のを読んでみよう。
「河原君が死んだのは私のせいです。
私が彼をいつも見ていたからです。
私はどうしたらいいんでしょう。
死ぬしかないんでしょうか」
橋本美也って書いてある。

……何だかすごい内容だわ。


1、福沢にいう
2、別のファイルを捜す



『1、福沢にいう』



「福沢さーん!」
呼ぶと、彼女はすぐにやって来た。

「何、恵美ちゃん、変なのあった?」
ファイルを見せると、彼女はしばらく黙りこんだ。



『2、別のファイルを捜す』



別のファイルを捜そう。

「恵美ちゃん、どうしたの?
妙な顔しちゃって」
福沢さんがやって来た。
「このファイルに何か書いてあったの?
……あっ」
彼女は私の手にあったファイルを見て、しばらく黙りこんだ。



※以下同文※



眉をひそめて、何か考えている。
「……恵美ちゃん、私、たぶんこの人の話知ってる。
ねえ、みんな聞いて」
福沢さんは、近くにある椅子に座って語りはじめた。
……みんな、恵美ちゃんが持ってるファイルを読んでみて。

この河原君の話をしてあげる。

彼は優等生タイプでね、先生に注意されたことなんてないような人だったんだって。
落ち着いてて、クラス委員なんかやってて、真面目だっていわれてた子。
そこそこもててたみたいなんだけど、彼女はいなかったって。

小さい頃から、お前はいい子だっていわれながら育ってたらしいよ。
本人は、そんなことないって思ってたみたいだけどね。
まあ、そういう思いをしたことある人って結構いるんじゃないかな。

周りが、自分のことを勝手にこうだと決めつけちゃうの。


(『1、やっぱり正直にいう』ルートの後半が変化)
1、あるある
2、よくわかんないなあ



『1、あるある』



ふーん、わかるんだ?
あのね、河原君はそういうのがだんだん苦痛になってきちゃったんだよね。
先生や友達にニコニコしながら、心の中では舌だしてたの。



『2、よくわかんないなあ』



そっか。
恵美ちゃんには、そういう経験ないんだ。
私もあんまりないけどさ。
だって、嫌なことは嫌 って、私はっきりいうもん。
でも河原君は、そういうのができない人だったの。

彼は、先生や友達にニコニコしながら、心の中では舌だしてたのよ。



※以下同文※



そんなある日のこと。

化学の時間で、みんなが教室を移動して授業を受ける日があったの。
河原君は化学の教科書を人に貸してたから、返してもらいに他のクラスに行ったのよ。
でもその人は、いなかったの。

早く化学室に行かないと授業が始まっちゃうから、河原君はいったん自分の教室に戻ったわ。
みんなが移動して誰もいなくなった教室に、ノートなんかを取りに行ったの。
教科書は隣の席の人に見せてもらおう、なんて思ってね。

そしたら、誰かかが自分の机の辺りで、何かをごそごそやってたんだって。
それは違うクラスの男子生徒だった。
特に話したことはなかったけれど、時々廊下ですれ違ったりしていたから、顔は知ってたわ。

確か、小泉君っていう名前だった。
おまけにその小泉君は、河原君の悪口をいってたことがあったの。
まあ、誰だって、思わぬところで人のカンにさわることがあるもんよね。
河原君はなぜか、小泉君に嫌われてたのよ。

真面目ぶって嫌な奴だ、なんて思われてるんだろう。
でもそんなの俺のせいじゃないぞ。
河原君は、心の中で悪態をついたわ。
あいつ、一体何をしてるんだろう。
そう思って見ていたら、小泉君が河原君に気付いたの。

そして、急いで逃げて行ったの。

……河原君の机の脇には、教科書が一つ落ちてたわ。


1、何の教科書?
2、誰の教科書?



『1、何の教科書?』



想像つかないかなあ。
それはね、化学の教科書だったの。



『2、誰の教科書?』



それはね、河原君の教科書だったの。



※以下同文※



ほら、河原君が教科書を人に貸してたっていったでしょ。
あれよ。

河原君が教科書を貸したのは、小泉君にじゃなかったわ。
何か変だなって思いながら、彼はその教科書を持って、化学室に向かったの。

……そうしたら、化学の授業が始まる前に、先生がこんなことをいいだしたのよ。
次の試験の問題用紙が、一枚なくなったって。
誰かが盗ったとは思いたくないけれど……なんて話だったって。

何か嫌な予感がして河原君が教科書を開こうとすると、中に何かが挟まってるような感じがあったの。
まさか。
河原君は、そう思ったわ。
小泉君が問題用紙を盗んで、この教科書に入れたとか……。
いや、まさかな。

そんな偶然があるわけない。
そこまで嫌われる覚えもないし。
でも、もしこの教科書に問題用紙が挟まってたら……。
河原君は、何だか気分が悪くなったわ。
顔が暑くなるのが感じられた。
鼓動も早くなっていく気がしたの。

そういえば、小泉君は、結構成績が良かったはず。
だけど大きなテストの後、一番になるのは決まって河原君だった。
もしかしたら、それを恨まれているのか?
河原君は、いろいろ想像したわ。

教科書を開けば、何が挟まってるのかはわかるけど、もし問題用紙だったら、自分が疑われるかもしれない。
そう思うと、教科書は開けなかったの。

幸い、実験の授業だったから、特に教科書を開く必要はなかったわ。
河原君は、どきどきしながら授業を受けたの。
そして休み時間が来たわ。

河原君は、どうしたと思う?


1、教科書の中を見た
2、教科書を捨てた



『2、教科書を捨てた』



ううん。




『1、教科書の中を見た』



河原君は、トイレの中で教科書を開こうとしたの。
わざわざ、別の学年の人が使う二階のトイレに行ってね。
でも、トイレの個室の前で人に呼び止められたの。
教科書なんて、外に置いて入ればいいのにって。
それは、上級生の何の気もない一言だった。

でも、河原君は焦ったわ。
どきどきしちゃって、わけがわかんなくなっちゃったの。
彼はあいまいに返事をして、トイレから出たのよ。

……そうだ。
当人に直接聞けばいいじゃないか。
河原君はそう思ったわ。
それで、小泉君を訪ねたの。

でも、彼はとぼけるばかり。
さっき何をしてたんだって聞いても、知らないよって答えるだけなの。

ますます怪しい。
河原君は、教科書を貸した人を訪ねたの。

「ああ、教科書?
返したはずだけど」
返事は単純なものだったわ。
教科書を貸した相手は、小泉君の不審な行動とは無関係に違いない。
それにしても、こいつがもっと早く教科書を返してくれてたらよかったのに。

河原君は一瞬彼をにらんだの。
この男、なんてだらしない奴なんだろう。
こんな奴に教科書を貸した自分がバカだったのか?
いや、バカなのはこいつだ。
人の迷惑ってものを考えない。
いっそ殴ってやりたい。

鼻血が出るまで殴りつけて、腹でも蹴とばしてやりたい……。

普段いい子ぶっている河原君は、気に入らないことがあると、いつもこうだったの。
想像の中で、相手を殴りつけたり、時にはナイフで刺したりすることがあったの。

でも、その後決まって、そんなことはできないって思ってたのよ。


1、結構嫌な人
2、何だか怖い



『1、結構嫌な人』



そうだね。



『2、何だか怖い』



でしょ。
私も、そういう人って駄目。
いいたいことがあるなら、はっきりいえばいいのにね。



※以下同文※



彼の心の歪みは、そこらの生徒の比じゃなかったんだよ。
反動っていうのかな。
自分を押さえつける人に限って、そういうのが強いらしいね。
河原君の心の中は、相手に対する憎しみで一杯だったの。

もし教科書に問題用紙が挟まってたら、こいつの机にこっそり入れてやろうか。
そして、先生にいいつけてやろうか……。

「どうしたんだ?
顔色が悪いぞ」
そういわれて、河原君は我に返ったわ。
「いや……何でもない」
彼は、その教室を後にしたの。

次の授業中、河原君は考えた。
そうだ、先生に正直にいおう。
自分は普段いい生徒だから、きっと信用してくれるだろう。
……いやまて。
成績がいいのは、いつも何らかの不正を行ってるからだと思われたら……。

今回は、たまたま騒ぎになったから、問題用紙を返しに来たんだと思われたら……。
彼はよけいなことばっか考えたの。

それで出した結論がこうよ。


1、やっぱり正直にいう
【END信じて貰えず】


2、教科書の中身を捨てる
【END勘違い/隠しシナリオ条件】