前回の続きから
Nを探せと言われてもどうすればよいのだろうか。
途中で出張店を見つけた。店員に聞いてみるとしよう。
「すいません。ここに長い緑髪の青年が来ませんでしたか?」
「そのような方は来ていませんけど...」
なにやってんだあのポケモンバカは!仕方ない。代わりに買ってやるか。
トウコの分を購入。全く世話の焼ける...
その時ライブキャスターが鳴った。ベルからだ。
「ハーイ!チェレーン!調子はどう?」
「アララギ博士のモノマネかソレ」
「何か困ってることある?」
「Nが行方不明でさ...メンドーな事になった」
「ふうん。N君ならポケセンにいるよ」
「ほんとに?...ってなんでそんなこと知ってるんだ?」
あれ?さっきからベルの声がダブって聞こえてくる
「私ベル。今 あなたの後ろにいるの」
「うわあああああ!!?」
「えへへ〜びっくりした?」
「あぁ。心臓が止まるかと思ったよ」
「...なあ。君アララギ博士とフィールドワークの予定じゃなかったのか?」
「んー?ナンノコトカナー」
「もしかして僕らの跡をついて来たとか?」
「.........そんなことないよ?」
「何だその間は!?」
inポケセン
「N、今までどこいってたんだよ」
『お店探してたんだけど途中でこの子に合って...』
「アタシが代わりに買ってきてあげようと思ったらチェレンがいたって訳」
「どうして君がライモンにいるのか聞かないであげるけどさ...(どうせ面白がって追っかけて来たんだろ)」
「さっきトウコと友達になりたいって言ってたよねN君」
『うん』
「フフフ...じゃあデートに誘ってみたら?」
『でーと???』
「おいベル」
「うん?なにか問題でも?」
「別にいいけどさ...」
「僕とデートしてください!って言えばいいの!」
『そうすればトウコと友達になれる?』
「うん!完璧!」
「...ちょっとベルこっちへ」
「僕たちにキューピットをやれって?」
「マァマァ、面白そうじゃない?」
「Nがボコられる未来しか見えないんだけど」
「トウコだって女の子だもん。N君だってイケメンさんだしトウコの心にヒットするはず!」
「そうかなあ...?」
「大丈夫!トウコの恥ずかしがってる顔はレアものだよね!カメラどこだっけ」
「君もいい性格してるよな」
「チェレンにも写真焼き増ししてあげるよお!」
「そーいう話じゃなくて」
『二人共どうしたんだい?』
「何でもないさ(君の命の心配をしていたんだよ)」
「N君!ずっと前から好きだったよトウコってキメ顔で言えば更にグッド♪」
『わかったよ』
「僕は止めといた方がいいってイテテテ」
ちゃっかり僕の足を踏むなよベル!!
「ほらアイス持って!頑張ってねえ〜影から応援してるよお!」
『アリガトウ!行ってくるよ』
ベルはささっと盗聴器を背負わせたバチュルをNの背中にくっつける。
ベル...恐ろしい子ッ
『お待たせ。これアイス』
「遅い!何分かかってんの」
『...君は僕の名前を知っているかい?』
「Nでしょ。いきなり変なこと言うのね」
『そうじゃなくて。ボクの名前はナチュラル・ハルモニア・グロピウス...って言うのさ』
「トロピウス?」
『この事を誰かに言ったのは君が初めてなんだ』
「...だから何?」
『他の人は君の事、素晴らしいトレーナーだと思うだろう。ボクもそう思う。でもそれだけじゃない。君はボクにとってトクベツだから』
「ちょ、ちょっとN?」
『だから君にボクの名前を、特別に』
「...君じゃなくてトウコでいいわよ」
***
「イイ雰囲気〜N君なかなか出来る子だねえv」
ベルは満足そうにカメラを構え笑っている。
僕は盗聴しているという罪悪感でいっぱいなのに。
でもこれは、ひょっとすると、上手くいったりするのか?
***
『だから、えっと』
「...」
『ずっと前から好きだったよトウコ』
「N、アンタ...」
『ボクとで、としてください!』
「は?でっと?...dead?」
「「『え』」」
「よぅし!お望み通りアンタをDEAD ENDにしてやるわ!!死 ぬ が よ い 」
『ギャアアアアアア』
***
「やっぱり僕の言った通りじゃないか」
手で顔を覆いながらイイハナシダッタノニナーと泣く仕草して体を震わせている。
両手の隙間から見える口元が笑ってるぞベル。
「(こうなる事予想してあえてNを差し向けたのか?)」
「やだなあチェレン。そんなことないよwwww」
「心が読まれたッ!?」
「...こんな時どんな顔すればいいか分からないんだ」
「笑えばいいと思うよお」
僕たちは遠い目をしてNとトウコの姿を眺めていた。
END
追記
弁明するとトウコちゃんの暴力は「照れ隠し」です。
ちょっと意地っ張りなだけですよきっと。
ネタを仕込みすぎたと反省。。。