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desultory -3-




『・・・で?』
「はい」
『何でココはワタシの後ろにいるのかな』
「何でもです」
『手を洗いたい?』
「洗いません」
『手じゃなくて顔とか?』
「違います」
『じゃあ何だ?』
「言わせるんですか」
『聞かなくても分かるけど』
「なら・・・」
『・・・・・・』
「・・・・・・」
『・・・・・・』
「・・・この手をどけて、くれませんかねっ?」
『ど、どけたら取り返しが、つ、かない、だろっ?!』
「顔がひしゃげます!」
『ハクが付いて良い!と思う!』
「息ができません」
『口を塞がれる方が悪い』
「だったら別の物で塞いで下さい」
『ガムテープが適任か?』
「無機質は御免です」
『どこかに大福が有ったかも』
「色気も何もあったもんじゃない」
『悪かったね魅力無くて』
「むしろ魅力的で困ってたんですが」
『とにかくコーヒーが先だ』
「・・・・・・」
『そんな目で見るなって』
「ずるいです」
『ずるくない』
「ずるい」
『何がずるい?』
「自分から仕掛けておいて」
『あぁ・・・さっきの事?』
「そうですよ」
『あれは純粋に返事だから』
「は?」
『それ以上の不純な気持ちは隠されてないデス』
「・・・屁理屈だ」
『最強のね』
「ボクだって」
『ウソ言うな』
「何でウソって」
『目が答えてる』
「・・・・・・」
『・・・・・・』



『・・・懲りないヤツだな!』
「この手がどくまで、諦、めません!」
『どけたら、取り返しが、つかないん、だって!』
「ずるいです」
『ずるくない』
「ずるい!」
『何がずるい?』
「何もかもです」
『酷い言われようだ』
「だって」
『とにかく待てってば』
「・・・待て?」
『そう』
「・・・・・・」
『どうした?ココ?』
「・・・いつまでですか」
『いつまで?』
「室長に追いつけるまで?それとも追い越すまで?」
『え?』
「待ちますから」
『はい?』
「言われた日まで待ちますから!」
『・・・』
「・・・」
『・・・あともう少し、って言ったんだ』
「・・・もう少し?!」
『うん。』
「・・・あと何年ですか?」
『何年って・・・』
「何で笑うんですか」
『もう少しって意味分かってる?』
「・・・一年?」
『長っ』
「・・・半年?」
『おいおい』
「じゃあ明日とでも?」
『Just a moment だ』
「え?」
『つまり・・・終業まで?』
「しゅ、・・・」
『あと5分かな』
「・・・・・・」
『・・・・・・』
「・・・・・・は。」
『・・・・・・』
「・・・・・・」
『・・・・・・話をしようか』
「・・・どんな?」
『まずは夏季休暇から』
「・・・はい」
『今年は皆で一斉に取ろう』
「・・・願ったりです」
『ついでボーナス』
「・・・3か月分」
『貯金しろ』
「・・・」
『下見は念入りに行いたい』
「・・・はい」
『十星のフルコースは』
「・・・食べた事無いです」
『・・・しょうがない。ご馳走するよ』
「・・・光栄です」
『あとは・・・・・・あ、』
「・・・時間切れです」
『・・・良い耳してるねぇ?!』
「・・・当然、」
『・・・・・・』
「・・・・・・・・・・・・」









「おい小僧」
「はっはい!?」
「寄越せ。」
「へっ?!」
「回覧だろ。渡しといてやる」
「あ、ありがとうございますゼブラさん!」
「フン」
「あーもー早く帰りてーし」
「今日は残業ですか?」
「ちげーし」
「サニーは直帰じゃなかったかよ」
「ポーチ忘れたし」
「だらしねーな」
「リコに言われたくねーし」
「あの」
「何だし?」
「皆さんドアの前で何やってるんですか?」
「何って・・・」
「何つーか・・・」
「・・・何でもねーよ」
「え??」
「つーかリコ開けろって」
「やだよサニーが行けよ」
「・・・レは帰社予定入れてねーし」
「オレだって未定だった」
「じゃあゼブラだし」
「そーだよな。回覧持ってるし」
「チョーシ乗んじゃねーよ!」
「な、ならボクが開けましょうか?」
「「「開けんじゃねーよ!」」」
「えええええ?!」
「・・・」
「・・・」
「・・・も、良。マツ。支度しろ」
「え?」
「だな。飯だ」
「小松、どっか良いトコ無いか?」
「えっ?あ、じゃあ最近オープンしたお店とかどうですか」
「良ンじゃね?」
「とっとと予約入れろ」
「は、はい!」
「じゃ行くぞ」
「あ、せっかくだからココさんも誘って」
「「「誘うんじゃねーよ!!」」」
「えええええ?!」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
「小松、コース一番高いのにしろ」
「えっ?あ、はい!」
「二次会もセッティングするし」
「わ、分かりました」
「で、」
「・・・おぅ」
「トーゼン」
「ココの奢りな」
「えっ?!誘わないのに?ちょっと酷くないですかそれ?!」
「「「酷くねーよ!!」」」
「えええええ?」







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