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ある夜−

『ただい…「なまえ!なんとかしてくれ!!」

大学から帰ったなまえを出迎えたのは頭にケーキを被って必死の形相をした一

『一!?』


「清春が…!!」



その言葉を聞いてすぐリビングに向かうと、そこは地獄絵図


「…………おかえり、なまえ…」

「おかえりー!!ゴロちゃんたちスッゴく待ってたよー!!」

ちゃっかり避難して無傷な瑞希と吾郎は置いといて



「なまえ!?助かった!」


「早く仙道をなんとかしてくれ!!俺達では手に負えん!!」


大量のトラップが仕掛けられていたのだろう。スーパーボールが転がって、あちこちにネバネバの液体が撒き散らされていて、更には空になった酒瓶が何本も転がっていた


『何があった?』

「俺達が帰ってきたら、突然清春に襲撃されたんだよ」


「とにかく!俺達は別の部屋で寝る。後は頼んだ」


「がんばってねなまえー!」


今住んでいるマンションは例の如く翼の所有物なので部屋は腐るほどある

ので、この部屋に2人を残して5人は別のフロアに移動していった


「なまえ………ちゃんと……聞いてあげてね」

『?おう』



5人が出ていってから、なまえは清春がいるという部屋に向かった



コンコン

『キヨ、入るぞ』

中に入ると、酒を煽る清春がいた


「アァ〜?んだ、なまえかよ…オレ様にナンの様だァ!?」

『何荒れてんだお前は』


「うっせェ!オマエには関係ねェよ!!さっさとアイツラんとこ行って遊んでロ!!」


いつもなら酒に飲まれるようなことはしない清春がここまで荒れる理由とは…


『んー…寂しかった…とかか?』


「なッ!!?」


『お、図星』


「うるせェ!!オマエがオレ様を構わねえのが悪いんだろーがァ…」


酔いが回っている所為でいつもの数倍(数十倍?)素直な清春


『よしよし。寂しかったのか』


ポンポンと頭を撫でて、手を広げれば飛び込んできた

久しぶりに抱きしめた温もりに、一つ気づいた


『そういや、ルームシェア始めてからキヨと二人っきりになったこと無かったな』


「今頃気づいたのかよ…だからオワビの印にオレ様の…」

『そっかそっか…んじゃ今度の休みにデートするか』

「って聞けよ!」

『まあまあ』

「まあまあ、じゃねーシ!」

『そんなに暴れるなって。5人とも今日は別の部屋に寝るから戻ってこねえよ』


「…だからナンだよ」


『今日の俺はキヨだけの俺ってことで、許してくれるか?』


「…今日だけかよ」


『この先一生…でどうだ?』

「ハッ!しょーがねぇな。オレ様は心が広いから許してやるぜェ?だから…

お前はオレ様だけ見てろよ」


『愛してるぜ、清春』

「っ…反則だっつの(ボソッ)」


今日も明日も……この先一生お前だけを、な?


end




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