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相方がお帰りになるそうです。
「それじゃあ今日はありがとうございました。お会いできて良かったです!これからもトリコさんをよろしくお願いします」
「小松シェフ…俺も会えてよかった」 「ってオイ。何してんだ」
小松とユンを両脇に抱え、なぜか一緒に帰ろうとしてる
「今日から小松シェフんちの子になる!!」
「無茶ぶり過ぎるだろ。」 「グへぇ!!」
(かなり手加減した)フォークを腹に入れる。
「ぐふゥ…!骨は…どうか、ベジタブルスカイの畑に埋めて……野菜たちの、肥やしにして…くれ……!」 「なまえさーんっ!!無茶があり過ぎです!」
恐怖の瞬間。
小松とユンは(無事に)お帰りになったとさ。
「(ぐむー!トリコの奴め、あないラブリーな子とコンビを組んでいたとわ羨ま!ぢゃなくて腹立た!!)」
パソコンの前に座り、超絶技巧を持って翻訳の仕事を進めている
「(ウボァー早く書き上げんと〆切間に合わなー!!だがユンちゃんとテリーのお陰で癒され充電できt)」
ブッツン。
悪いことは続いて起きる。
ただ今パソコンを見ないよう現実逃避なう。
▼へんじがない 電源が きれたようだ
「(いやいやいやいや待て待て待て何が起きた上書き保存してねーぞオオオオオ画面真っ黒やん!俺の明日も真っ黒★なーんて笑えねえっいや諦めるな!ここでへこたれてちゃぁ男が廃るってーぇ、)」
「痛ぇコード引っかけちまった」
すぐ側で足に引っかかったコンセントを摘まむトリコの口には。大事にとっておいたアイスバーが銜えられてる
ブッチーン☆
青筋浮き立てた米神から血管がブチ切れ飛びかかる
「俺のスイカバー食うなやアホトリコおおお!!!」 「うおおっ何だやる気か!相手してやるぜ!」
男はいつまで経っても男の子。
案の定。 喧嘩に暴れに暴れて部屋を大破させ、テリーも大家にバレて追い出された始末
「お前が出演した恥ずかしいグルメスパ●サーとペロッ●CMを仲間や知人という知人らに観せて感想をもらって来てヤルァ」
「やめろ。マジでやめろ、え?本気でやんの?ヤメテ下サイ後生だから」
「クゥーン」
俯いて呪いの言葉を吐き捨てるなまえに擦り寄るテリーを撫で返す。
「冗談だよ、じゃあ俺は超特急で原稿仕上げねーとネトカフェ住人の仲間入りだなこりゃぁ」
「おい」
「セレブならペット同伴の宿に泊まれっだろ?菓子の家にでも帰ればいー、じゃーな。ここでお別れだ」
「俺んとこに住むか?」
背を向けて歩き出そうと、投げ掛けられたトリコの言葉に立ち止まる
「追い出されたのは俺達の所為でもある…新しい住居が決まるまででいいから何より……テリーがお前を気に入ってる」
心地いい毛並みを存分に擦り寄せてくるテリーをそっと撫で、トリコへ振り向く
「今 ちょっとセレブ格好良いとか思った」
「…そこは俺にしとけ。」
住めば都。
「へぇー僕たちが帰った後にそんなことが」
「ん。うめぇ〜!やっぱお菓子の家サイコー!」
急ピッチで新たに建てたスウィーツハウスに居を構え、お菓子を食べながら事情を打ち明けるトリコの様子から素っ気無くもなまえへの思いやりを感じる
「(何だかんだ言ってうまくやってる、よかった)」
「クラァアトリコ!お前ェ菓子ばっか食って栄養バランス崩壊じゃねーか!野菜もちゃんと食え!」
「くれるのか!」 「その前に手え洗ってこい!食べカスだらけの口まわりもなっ!」
確実に お母さんスキルが上がっているーッ!!?
順応の速さに衝撃を受ける。 最後に盛り付けを終えた料理を食卓に置き、皆で囲む。
「用意はいいか」
トリコを皮切りにそれぞれ杯を持ち、小松が笑顔で祝う。
「それでは本日は新居おめでとうございます!カンパーイっ!!」
「カンパーイなんて言うと思ったかデータとスイカバーの恨みはらさでおくべきかあ!!」 「終わったことだろうがネチネチ掘り返してんじゃねえ!」
「だッ大ジョッキでクロスカウンター!!」
勢いづけ互いの横っ面に乾杯入れ、泡立つビールが盛大に宙を舞う。ビールまみれになりながらも不敵に笑い合いクロスカウンター決めた片腕同士を組み、ジョッキに残ったビールを同時に飲み干す。
『っかー!美味え!!』
「いっちょ飲み比べといくかっトリコ!」 「おお負けねえぞ!」
「食材もたっくさんありますからじゃんじゃん食べてくださいねー!」
「良がったなーぁトリコできた嫁さんゲッツしよってからに」 「ッ僕は男です!!」
「バルァア」 「おーぅオブーっ!ネオトメィトくれんのかサンキュー!」
「その発音どーにかなんねえの?」 「ユンユーン!」 「ヴォウウォウ!」
皆で囲む料理は最高にうまい いつまでも笑いあう声が絶えないだろう
いつまでも
END
お読みくださり まっこと!ありがとうございます!!
第2回も参加させていただき、ギガント嬉しい&楽しかったです!!
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