日常編 | ナノ



ーーー次の日



パーティーは無事終わり、あの後みんなは家に泊まっていった。

私はみんなより早く目が覚めたため、外の空気を吸いに行こうとしたのだがーー…。




「ねぇ」

「え?うわぁっ!雲雀さん!どうしてここに…?」



家を出たら家の前には雲雀さん。

雲雀さんは一応私がツナの家にいることを知っているけど私に用なのだろうか?

雲雀さんに声をかけられるまで雲雀さんがいることに気づかなかったので、いきなりかけられてビックリした。




「君、昨日誕生日だったんだって?」



第一に言われたその言葉。

………何故知っているんだろ。
その疑問でいっぱいだけれど一応答える。



「は、はい。13歳になりました!」

「……何で言わなかったの」

「え…?」



そう言った雲雀さんの声はいつもより低く、何だか不機嫌そうだ。



「…まぁ、いいや。
今度応接室に来たときにはケーキたくさん用意しとくからプレゼントだと思ってよ。

おめでとう、杏」




しかしそれはすぐに治まり、言われたのはお祝いの言葉。



「!…っ。ありがとう、ございます!」



何だか面と向かって言われるのが恥ずかしい。

だけど雲雀さんに誕生日を知ってもらえていて、祝ってくれたのが嬉しかった。

……応接室に行くのが楽しみだな、なんて思ってしまった私。





13歳の誕生日。

初めて心から嬉しく、楽しく思えた気がした。


みんな、ありがとう!





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