日常編 | ナノ



ーーー病院




「ツナー!」

「あ、杏…」

「ちょ、大丈夫!?」



次の日、ツナは軽く入院気味だったのでお見舞い混じりに誕生日を祝おうと思ったのだけど、ツナにはたくさん包帯が巻かれていた。


…こんな大怪我してたのか…。
まさかあの手品がタネも仕掛けも本当にないなんて思わなかったよ。



「ははは…この有り様だよ」

「…元気出してっ!ね?ほら、プレゼント持ってきたから!」



そっと箱を差し出すとそこにはケーキ。
もちろんリボーンとは違うやつだけどね。


ツナの誕生日プレゼントもすっごく悩んだけど…。

でもリボーンと日が近いだけあってあんまり中身違いすぎるとなんか良くない気がして。


だから種類は全く違うけど同じようにケーキを作っていたのだ。



「うわー…美味しそう!ありがとう、杏!」

「いえいえ、どういたしまして」



ツナは目を輝かせて箱の中のケーキを見ている。
そんなに喜んでくれるのかぁ…良かった!


そう思っているとツナが私に視線を合わせて一言。




「あ俺ちゃんと杏の誕生日覚えたから誕生日楽しみにしといてね?」


「!」


 
突然よツナの言葉に目を開かされた。

まさかそんなこと言ってくれるなんて…!




「…っ、ありがとう!」



うれしくて昨日に続いて再び泣きそうになる。

それをこらえて私は笑顔をツナに向けた。


何だか今年の誕生日は今までと桁違いなほど
すごく楽しみなものになってきたような気がする。




こうして2日間続きの二人の誕生日は無事に(?)終わったのだった。





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