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※星矢先天性女体化前提の星♀沙(沙星♀)
※リア→星というか黄金→星矢の雰囲気もあるかも
※黄金聖闘士立ち会いのもと儀式として行われる星矢から沙織への告白と処女喪失の話










雲ひとつなく晴れていた。
空の天辺さえこの眼に映る天気だった。女神の結婚式にふさわしい、とオレはおかしくも納得していた。正しくはそのような意味は全くないただの儀式であるのだが、彼女たちの関係にいたっては結婚式と言い換えて何ら間違いのないようにすらオレは思っていた。

アテナ神殿。
女神からの招致により黄金聖闘士は全員集結していた。先の十二宮の戦いで惜しむらくも命を落とした面子を除いて、残るムウ、アルデバラン、シャカ、ミロ、そしてこのオレ。全員が女神への敬意と崇拝をもってここにいる。

そしてもう一人、ここにいる全員が既によく見知った青銅聖闘士。天馬星座の星矢。聖闘士の掟に倣いしっかりとその小さなかんばせに仮面をつけている。じっとそのときを待つように俯いていた。
ここにいる黄金聖闘士で星矢に恩のない者はない。十二宮の戦いにおいて逆賊の誤解を受けながらも真の女神を守り通し、聖域の悪を討ち挫いたことも。そして…オレには実兄アイオロスの名誉すら取り戻してくれた大恩がある。オレはもともと星矢とは聖域で馴染んだ仲だったが、今や星矢はオレ達聖闘士の太陽だった。

仮面をつけているから表情は見えないが、星矢の小宇宙は水面のように落ち着いていた。
星矢はいつも見るラフなTシャツや天馬星座の聖衣ではなく、白く上品なワンピースをその身に纏っていた。ちょうどいつも女神がお召しになるような。清廉と純潔の印象を与えるもの。普段の星矢のイメージと違うので新鮮に映るが、その肩もその腰も細く、星矢もいたいけな少女であることをそのとき思い出した。なるほど聖闘士ではなく少女として見れば、拳圧だけですぐに破けそうなそのワンピースも十三歳の少女らしく可憐に似合っていた。



「そろそろ始めましょうか」

女神が静かに告げる。白いドレスの裾が風を孕んでたおやかになびいた。女神と星矢を中心として、規則的に整列する。

「みなさん、今日はお集まりいただきありがとう。星矢も…あなたの申し出を、わたしは嬉しく思います」

女神が美しく微笑する。
女神の前に跪いた星矢は静かに女神を見上げるだけだが、花が開くように小宇宙が柔らかく変化したのを感じた。







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