仲直り 1/2
「いってきまーす」
そう言っていつもと変わらなく家を出る。
毎朝のこと。でもいつもと違うことが一つだけ。
今日は1人だということ。
いつもは臨也と一緒に登校している。だけど今日は居ない。
学校につき、靴を履き替えていると新羅が話しかけてきた。
新羅とは今は別のクラスだけれど、中学のときに同じクラスで仲がよかった事もあり、今でもこうしてよく話したりする。
「今日は臨也と一緒じゃないんだね。珍しい」
「うん、まあね」
「喧嘩でもしたのかい?」
「あはは、バレちゃった?」
「臨也と一緒じゃないなんて珍しいからね」
私達ってそんなにずっと一緒にいるかな?と思ったけれど今はどうでもよかったから口には出さなかった。
「なんで喧嘩なんかしたんだい?」
「いや、理由はくだらないんだけどさ(アイスの取り合いだなんて言えない)。私、少し機嫌悪くて必要以上にあたっちゃってね。
でも私達、喧嘩なんかほとんどしたこと無いから、どうしたらいいか分かんなくて」
そう言うと新羅は、簡単な事だよと言った。
「ごめんねって謝れば済む話だよ」
気がつくともう教室の前まで来ていた。臨也は机に伏せている。朝弱い癖に早起きしたから眠いんだろう。
新羅はじゃあねと言って自分のクラスに行ってしまった。
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