たんぽぽ 1/2


「わーっいい天気!気持ちいいねー」

まだ少し肌寒い春の日差しを浴びながら、莉緒は子犬みたいに無邪気に河原を走り回る。

「そんなにはしゃぐとまた転ぶよ?」

「大丈夫だよ!」

小さい頃、よく両親に連れられてこの河原に遊びに来た。

あの頃はまだ舞流達も生まれてなくて、仕事で両親が居ないときなんかはいつも私たち2人だった。

母親が恋しくなる年頃でも、臨也がいれば寂しいとは感じたことはなかった。

これは双子の絆ってやつなのかな、なんて思う。


高校生ぐらいになったら、一緒にいることも少なくなるのかなと思ってたけれどそんなことは全然なく、何年たってもずっと一緒。


「ねえ、臨也。ここに来るの久しぶりだよね。」

「そうだね、最後に来たのは2、3年前じゃないかなあ?」

臨也と並んで座りながら、景色を眺める。
幼い頃からあまり変わらない景色。私の大切な思い出の場所。



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