苦笑い 1/2
放課後。今日も臨也と一緒に家に帰る。
玄関のドアを開けると幼い2人が抱きついてきた。
私達の双子の妹達。九瑠璃と舞流だ。
「「イザ兄!莉緒姉!おかえりなさい!」」
「ただいま。今日もお留守番できて偉いね」
そう言って頭を撫でてあげると、2人は無邪気な笑顔をみせた
私達の両親は共働きで家に居ないことがおおい。そんなときは私と臨也が帰ってくるまで、2人っきりで留守番している。
「莉緒姉、お腹すいちゃったよ」
舞流がそう言ってきた。
確かにそろそろ晩御飯の時間。
今日、お母さんは残業で遅くなるらしい。
「じゃあ晩御飯にしよっか。できるまで臨也と遊んでて?」
そういうと臨也は2人を連れて隣の子供部屋へ入っていった。
晩御飯ができて3人を呼ぶ。
今日は妹達が大好きなハンバーグにした。
「ごちそうさま…」
「あれ?どうしたの?半分以上残ってるけど?」
いつもならペロリとたいらげるのに、少し様子がおかしい。
「お腹いっぱいなの」
そう言って九瑠璃と舞流は子供部屋へ行ってしまった。
「ねえ、臨也。あの2人何かあった?」
「さあ?知らないよ?」」
「そっか、ならいいんだけど。」
臨也が一瞬にやりと笑ったような気がした。
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