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………あれ、此処どこだっけ?
目を覚ますといつもとは違う見慣れない景色。ああ、そう言えばデュラララの世界に来ちゃったんだと思い出し、気持ちが一気に落ち込んだ。
デュラララは嫌いじゃ無かったら。寧ろ大好き。
でももし私がこの世界に来た事によって原作やアニメの展開が変わってしまったら…
そんな思いから、できることなら登場人物たちとは関わりたく無かった。
とりあえず顔でも洗おう。
そう思って立ち上がろうとしたとき、
「やあ、良く眠れた?」
爽やかな声とともに男が個室のドアを開け顔を出した。
「臨也さん…なんで此処に…」
「まあまあ、気にしないで。そんな事より、君に聞きたい事が山ほどあってね?」
「なんですか…?」
そう言いながら、どうやって此処から逃げようか必死に考える。此処にいたらまた臨也の思う壺だ。
「逃げられないよ。俺が唯一の出入り口を塞いで居るんだからねぇ。」
ニヤリと笑みを浮かべる臨也に全部見透かされてる気がして、寒気がする。
きっと私が答えなければ出入り口を開ける気は無いのだろう。私は覚悟を決めて口を開いた。
「何を聞きたいんですか?」
「やっと答えてくれる気になってくれたんだねぇ。君に聞きたい事は山ほどあるよ。」
できることなら登場人物たちに関わりたく無いという私の思いはあっさりと崩れさる。
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