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午前中、最後の授業の終わりを告げるチャイムが鳴った。
授業にはなんとかついていけそうかな、なんて考えていると

「帝人ー!杏里ー!昼飯食べに行こうぜ!」

「紀田くん、ちょっと待ってて。高瀬さんも一緒にどうかな?」

帝人くんが私に声をかけると、今度は紀田と呼ばれた男の子が私に話し掛けてきた。

「お嬢さん、俺とお茶でもしまs「紀田くん、ナンパしないで。少し落ち付こうか、それに今からお昼食べるんでしょう?」

帝人くんに対してナンパに時間は関係ないなどと語ってる男の子と、それを受け流す帝人くん。
なんだか漫才を見てるみたいだった。

「冗談はさておいて、噂の転校生ちゃん?俺は紀田正臣、よろしく!」

「私は高瀬莉緒。よろしくね、紀田くん。」

「紀田くんだなんて、帝人みたいな事言わないで、正臣で良いぜ。」

紀田正臣と名乗った少年は、髪を染めていて制服を着崩していて、他の生徒より目立っていた。


杏里は二人は幼なじみでとても仲良しだと教えてくれた。

その後4人で屋上に行き、お弁当を食べた。
とくに何でもない話をするうちに、私が池袋に来てまだ日が浅いと言うことから、明日の放課後に3人が池袋を案内して来れることになった。


そんな話をしていたらあっと言う間に昼休みが終わってしまった。誰かと一緒に昼休みを過ごしたのなんていつぶりだろうか。
私は久しぶりに作り笑いじゃない、自然な笑顔で笑っていた。




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