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欲しい情報は一つだけ(1/2)








ガチャッと玄関を開ければそこには・・・・




「りゅうお姉さん!」



「歩美ちゃん・・・・」



パァッと顔を明るくさせる女の子、歩美とその後ろには元太と光彦も居た。



「どうしたの?」



「昴のにぃーちゃん居るか?」



元太の言葉に「昴に用なの?」と言いながら後ろを向けばこちらへと歩いてくる沖矢たちの姿。




「オメーら。なんで・・・」



コナンも子供たちが来たことに驚いたようで目を小さく見開いた。



「なんでコナン君がここに居るんですか?」




「いや、ちょっと・・・・ってかオメーらこそどうしたんだよ?」



光彦の言葉にコナンは一瞬言葉を詰まらすもすぐに返事を返した。



「昴に用みたいだよ」



「え?昴さん?」



コナンの疑問にりゅうが答えれば首を傾げるコナン。


「昴さんに謎を解いてもらおうと思ってきたんだよ!」



「謎?」



歩美が元気よく答えた。




「コナン君、立ち話もなんだから中に入ってもらおうか」



ピッと変声器の電源を入れて声を変えて言う沖矢に、ジョディとキャメルは驚きの表情を浮かべた。


「え・・あ、そうだね・・・」


沖矢の言葉に顔を明るくさせて「お邪魔しまーす!」と家へと上がる子供たち。



そんな様子を見ながら玄関を閉めて子供たちが脱いだ靴を揃えるりゅう。




「この前のカレーまだ残ってるか?」



元太が沖矢の横を通り過ぎる瞬間、彼へと尋ねれば沖矢は腰を少し屈めて「えぇ、多少は」と笑顔で答えた。



「やったー!」



大喜びの元太に、またも目が点になるジョディとキャメルの姿。



「シュウって料理できたっけ・・・?」



「りゅうと有希子さんに教わったんだ。食費も安くあがるし、いい気分転換にもなる」




「・・・・そう」




「気分転換で作ってたんだ?初めて知ったよ」



私はてっきりお隣さんへと行く口実の為かと思ったわ。と沖矢に聞こえる声量で言えば呆れたように溜息を吐かれた。



子供たちの後を追おうと歩き出すコナンとジョディ、キャメル。そして最後に歩き出した沖矢の頭をパコッと叩いた。



「・・・・なんだ?」



「なんだじゃねーわ」



ゆっくりと叩いた本人、りゅうへと振り返る沖矢。



「子供達だからって油断し切ってんじゃないわよ」



あの子たち、意外に観察力あんのよ?と溜息を一つ吐きながら少し背伸びをして沖矢の首元のボタンを一つ閉じた。



「・・・・・・・」



「ジョディさん?」



いきなり立ち止まったジョディにキャメルが首を傾げれば、視線を慌てて戻して「なんでもないわ」とぎこちなく笑ったジョディ。キャメルの背を押し、リビングへと向かった。





沖矢がリビングへと行けば子供たちは三人で座っていて、りゅうがヒョコッと首だけ出した。



「カレー食べるのは元太君だけ?」



「歩美はお腹一杯だから大丈夫だよ!」



「僕もさっき食べたばかりですから」



「俺大盛りで!」



りゅうの問いに子供たちが元気よく答えた。




「了解」



その答えを聞いてりゅうはキッチンへと消えて行った。




子供たちが話している最中、元太の前にカレーを置き、飲み物を元太、歩美、光彦とコナンの分を置いた。



「ねーちゃん!サンキュー!」



元太はお礼を言った後、頂きます!と手を合わせて食べ始めた。



「・・・ボウヤも同じジュースで良かった?」



「あ、うん。ありがとう」




運んできたお盆を持って立ち上がり、チラッとジョディ達を見た。



「あんたたちの分、キッチンにあるから」



話し終わったら来れば?と言って去ろうとすれば、喉を鳴らす声が聞こえて、パコンと持っていたお盆で頭を殴っておいた。



「・・・あんたの分もあっち」



「はい、わかりました」



クスッと笑いながら返事をした沖矢に「・・ふん」と鼻を鳴らし、その場を去って行ったりゅう。








キッチンで沖矢、ジョディ、キャメルの分のコーヒーを入れた後、テーブルに角砂糖、ミルクを何個か置いて並べて置いた。




そして自分の分の紅茶を入れた後、それを持ってキッチンを出て行こうとすれば丁度やってきた沖矢たち。




「りゅう」



「キッチンに並べてある。不味いとか薄いとか濃いとかは知るか」



じゃあね。そう言って部屋を出て行こうとすればグイッと腕を引っ張られた。



「わっ・・・・ちょっ、あぶないでしょうが!」



紅茶を持っているのに腕を引っ張る沖矢に言えば、想定内だと言わんばかりに紅茶を持っている手に片手を添えられていた。



「零さないように考えて引っ張ったさ」




「・・・・あー、そうですか。で?何・・・」




「お前にも話がある。来い」




「上から目線っ・・・・・」



もはや拒否の言葉さえ、聞く気がないのが分かり、嫌そうに顔を顰めながらも渋々キッチンへと逆戻りするりゅう。



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