第七訓 4



ここまで来て問題発覚。
地雷がどこにあるかわからないんじゃ下手に身動きがとれない。
これじゃあフンドシ仮面が来ても隊長の敵がとれない。


(どーしよ…)






「アハハハハ!」

「「「「「!」」」」」

「滑稽だ!滑稽だよ、お前ら!!」






困り果てた時響き渡った笑い声。
笑い声を出していたのは屋根の上に立っている変態男、怪盗フンドシ仮面。
最悪のタイミングで訪れたフンドシ仮面に手も足も出ない―――否、出せない。

出したら自分たちが地雷に巻き込まれるもの。



………と、思ってたんだけど。






ドォン!



「床の下にも地雷をセットしてたんですね」






誰か知らないけどナイスだよねー。
床下にあったらしい地雷が爆発して、フンドシ仮面はもろに巻き込まれた。
これでこっちの勝 「フフフフ、甘いよ」 ……ウソー。






「こんなものじゃ俺は倒れない。全国の変態たちが俺の帰りを待ってるんだ。こんな所で負けるワケにはいかない。最後に笑うのは俺よ!!」






なんてしぶといヤツなんだろう。
爆発に巻き込まれながらもパンツを手にしたフンドシ仮面は逃げようとする。
でもボロボロになりながらもフンドシ仮面の足を掴んだ局長によりそれは阻止された。

これを機にと銀さんが突っ込んでいったけど再び地雷の餌食。
男ふたりは見事なまでに役に立たなかった。






「何、やってんですか」

「これだから男は役に立たないよねー」

「本当だわ」

「フ…フハハハハ!やっぱり最後に笑うのは俺…」






役立たずな男どもにはもう頼らない。
大体最初からこうしておけばよかったんだ。






「「女をなめるんじゃねェェェ!!!」」

「隊長にあんなもの送りつけたんだから覚悟は出来てるんだよねー?」






薙刀と大太刀を手にした2人が銀さんを足場に飛び上がり、フンドシ仮面に制裁を下す。
その後に倒れたフンドシ仮面の前に降り立ってその眉間に拳銃の先を押し付ける。

わたしと隊長の今後にヒビを入れるような事したんだからこの一発くらい撃ち込んでもいいかな。
あ、でも眉間じゃ死ぬかぁ。






「素顔も晒せない人に私のパンツはやれないわ。ほしけりゃ素っ裸で正面から挑んできなさい。心までノーパンになってね」

「ホントです。人のパンツを盗んで配って回るなんて、卑劣な行為です。今後そういったことが出来ないようきちんと躾てあげます。心まで素っ裸にされる覚悟はありますよね」






突っ込んだ2人は物の見事にパンツを奪い返す。
こういうのは男より女の方が強いよねぇ。






「アッハッハッハ、姉上ー!継美さーん!」

「やっぱり姐御たちが一番アル!」






2人がフンドシ仮面をやっつけたことで、嬉々を浮かべた2人が走ってくる。
遠慮なしにまっすぐ進んできた2人はそのままお妙ちゃんと継美に飛びつこうとしていた。


(ん、……アレ?なんか忘れて、……あっ)



ピッ、ドォン!!



………地雷、まだ埋まってたんだった。
とっさに屋根の上に飛び乗ったから被害は免れた。
けど、助けに下りたら下りたでもっと地雷を踏みそうだなぁ。
今はやめておいて、あとで地雷掘り起こしに来よう…っと。


(継美、ゴメンね)






〜〜〜♪



「……あれ、珍しい。隊長からメールだ」






懐から出した携帯にはこう書かれていた。


『午前中渡した下着の件ですが、持ち主はどうやら宮野さんだったようですZ。総悟くん越しに聞いたのですが、あれは今どちらに?』


………ウン。
亜希にはプリンを買って帰って、ちゃんと謝ろうかなっ!!








×