第六訓 1



「……え?人探しの任務ー?」

「ああ。幕府からくれぐれも内密に頼むとのことだ。そういうの得意だろ」

「いや、でも、ほら。わたしもう三番隊だからそういうのじゃなくて内偵任務を、」

「ドジばっかしやがるてめーにそんなもんが務まるとは終も思ってねェよ」

「それじゃあなんでわたし三番隊に移動したかわかんないじゃないですか」





馬鹿にしてんの、この人。






「とにかく、だ。こいつ借りてくぞ、終」

「………」






困ったように固まったままの隊長に助けを求めるように視線を向ける。
隊長はわたしと副長、ふたりの視線に見つめられテンパった挙句―――。






「Z〜…」

「おし、行くぞ」






(隊長〜〜!!)

いつものごとく、眠りに就いた。






脇だけ洗っときゃいいんだよ 脇だけ








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