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8

「すっかり元気になったなあ?ん?」
「あ、あ…!」

下着ごとぬちゅぬちゅと扱いてやれば哲平は腰をわななかせた。

「ここはどうだ?自分でやったことあんのか?」

扱く手を激しくしながら哲平を問い詰めると、哲平は嫌々と涙を流しながら首を振った。

「なぃ…っ、ない、よ…っ、あん、やだ、あっ!王子、さま、王子様っ!だめっ、おしっこ、おしっこもれちゃ…!」

がくがくと体を痙攣させながら雅史の手を力の入らない手で動きを止めさせようと必死につかむ。だが雅史はそんな哲平の小さな抵抗など全く無意味だとでも言うように更に扱く手を早めた。

「や、でる…っ、でちゃう…!」
「『イく』だ、哲平。『イく』って言ってみな?」
「ん…、イく…っ、イくぅ…!」

雅史に言われるままに『イく』を繰り返し、ぴん、と足先をのばし喉を思い切り反らすと、雅史のつかんでいる下着にじわりと熱く濡れた感覚が広がった。
がくがくと初めての快感に痙攣しながら、哲平は荒い呼吸を繰り返しボロボロと涙をこぼした。

「ひ、っく…っ、ぼく、ぼく、おしっこ、もらしちゃ…っ、う、うえぇ…」
「哲平、それはおしっこじゃない。精子ってんだ」
「え…?」
「ほら、見てみろ」

そう言うなり、雅史は濡れた下着の中に手を入れる。

「や…!」

驚き腰を引く哲平に構わずに、その指先に哲平の出した白濁を掬うと雅史は哲平の目の前まで持ってきた。

「な?おしっこじゃねえだろう?」

とろり、と粘り気を見せる白く濁った液体を見せられ、哲平は口を開けて呆然としていた。



初めての射精が、この俺の手で、だなんて。



ただそれだけで自身がぐん、と衣服の中で大きくなるのがわかる。指に掬ったそれを二本の指で糸を引くように開き見せつけると哲平が顔を真っ赤にして逸らした。

「ほら…お前のいやらしい液がこんなに糸引いてるぜ?」

くつくつと笑いながらにちゃにちゃと音を立て、わざと哲平の羞恥を煽るように手で哲平の白濁を弄ぶ。それに哲平がますます顔を赤くして、唇を噛んで嫌々と頭を振るのを見て雅史の背中にぞくぞくとえもいわれぬ快感が走った。

いつもなら、優しい口調で『大丈夫?』と声をかけていただろう。だが、雅史は目の前のおいしそうに熟れていく極上の肉にそんなことは全てぶっ飛んでしまった。

本来の、乱暴な自分が顔を出す。雅史はぎらぎらと野生の肉食獣のような眼差しで哲平を捕らえたまま、哲平の下着に手をかけ一気に脱がせ片手で両足首を掴むとぐるんとまんぐり返しのような姿勢をとらせた。

「お、王子様っ!やだっ!」

尻を上げられ、全てが丸見えになるようなその体勢のあまりの恥ずかしさに哲平は声を上げ、雅史に止めてくれるように懇願した。だが、たがが外れてしまった雅史はそんな声に聞く耳など持たず先ほど掬った白濁のついた指で哲平のアナルの入り口をぬるぬると弄った。

「ひぃあ、ふ、あぁあ!やっ、…っ、やぁ…っ、あっ、あん!あん!」

穴の入り口だけを、執拗にぬるつく指でいじり続ける。穴の周りをくるくると指で撫でられるとくすぐったいようなむず痒いようなぞわそわとした感覚がひっきりなしに脊髄を上り、哲平は腰をくねらせて逃げを打つ。

だが、上からしっかりと押さえつけられた体はびくともせず、ゆらゆらとまるで誘うかのように腰だけがいやらしく揺れていた。

哲平のアナルはまるで入れて欲しいと言わんばかりにくぱくぱと開閉し、それに雅史はベロリと唇を舐めて入り口をくすぐっていた指をつぷりとアナルに差し入れた。

「あ――――!」

若干の抵抗はあるものの、なんなく指を飲み込んだアナルにごくりとのどを鳴らす。

「いや、じゃねえだろ?ほら、根本まで飲み込んじまったなあ?」
「あっ、あっ、だめ、入れたり、出したり、だめっ、」

根本まで飲み込んだ指をゆっくりと引き抜くと、哲平はがくがくと震える。爪あたりまで引き抜いた指を今度は抜くときと同じようにゆっくりと入れていく。
何度も何度も繰り返し、哲平が体の震えが止まらなくなった頃、雅史は奥に入れた指を曲げ、腹側のあたりにあるしこりをくい、と押した。

「いやあああ!」

びくん!と一際大きく体を跳ねさせ、哲平が再び白濁を吐き出す。

「どうだ?ここ、コリコリされるの、いいだろ?」
「あ―――!あぁ―――!」
「かわいそうになあ、気持ちよすぎて泣いちまったなあ?ならもっと泣きな」
「やあぁあ!」

涙を流し、すぎた快楽に激しく頭を振る哲平のアナルに指を増やしていく。泣きわめく哲平をよそに、雅史は執拗にアナルを弄り続けた。


「ひぐ…、ひ、、…っ、」


上にあげられていた足は大きく左右に開かれ、哲平のアナルには雅史の指が3本も抜き差しされていた。足を持ち上げていた手は指を三本に増やしたあたりからずっと哲平の幼さの残るペニスに添えられ、指の抜き差しと同時にぬちゅぬちゅと上下に扱かれている。初めてであるのに延々と快感を与え続けられ、もはや苦痛に近いその悦楽に哲平は引きつった声を出し痙攣を繰り返していた。

「んン…!!」

びくり、と体を震わせ薄くなった精液を哲平が吐き出すと同時にようやく雅史は指を抜きペニスから手を離す。ぐたりと四肢を投げ出し、虚ろな目で小刻みに震える哲平を見下ろしながら己自身を取り出した雅史は散々とろかしたアナルに自身の切っ先を当てた。

「…っ」

熱い塊を感じた哲平が怯えた目を向ける、



と同時に、その目をしかと捕えた雅史が辛そうに顔を歪ませた。

「…お…、じ、、さ、ま…?」
「…っ、哲平…、哲平…!」

哲平が小さく雅史を呼ぶと、雅史は哲平の名を呼びながら自分のペニスを入れまい、と自分の手で押さえ、その目にうっすらと涙を浮かべていた。

「わりイ…、哲平…!ほ、ほんとは、もっと、優しく…っ、優しくしてやんなきゃなんねえのに…!」



大事に。大事に、宝物のように扱ってきた。純粋で、幼くて、誰にでも分け隔てなく優しい哲平。今まで自分の周りにはいなかったあまりにも純粋なまるで子供の様な哲平を、雅史は傷つけまい、泣かせるまいと壊れもののように扱ってきた。
学園内では、王子様の仮面をかぶっていた方が何かと都合がいいため雅史はいつも哲平が呼ぶように童話の中に出てくる王子様のように振舞っていた。だが、本当の自分は違う。


いつだって、お姫様のように扱いながら、本当はぐちゃぐちゃのどろどろに溶かして、泣かせてやりたいと思っていた。


セックスだって、本当は付き合ってすぐにでもしたかった。でも、哲平は何も知らない、本当に初な男の子で。スキンシップだと称しながら、少しづつ少しづつ仕込んでいくのに必死だった。いざというときに、哲平を怯えさせない様にもしそうなった場合、こうしてやろう、ああしてやろう。と優しく優しく抱いてやるシミュレーションをしていたのに。



今の自分はどうだろうか。



哲平を無理やり組み敷き、泣きわめくほどに快感を無理やり植えつけ、そして。

「こん、な…っ、こんなやり方をするつもりじゃ、なかった…!俺…、俺はっ…!」

いざ自身を突き入れようとした瞬間に、雅史はやっと理性を呼び戻すことができた。それと同時に湧き起こる、激しい後悔。

こんなはずじゃ、なかったのに。

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