猫はライバルです
人生にはいろんな事が起こる。
例えばそう、スクアーロの膝に我が物顔に座っている一匹の猫が居るように。
「え、ちょ、どうしたんスクアーロ、何故に猫!?…スクアーロの膝の上なんて羨ましすぎる!」
「おぉローじゃねぇか。実は任務先に居てよぉ゛、懐いちまったらしくって連れて帰ってっきたぜぇ」
そう言いスクアーロは優しい手つきで猫の頭を撫でる。
撫でられてる猫はそれはもう嬉しそうにノドを鳴らしている。見ていてとても微笑ましい。
あぁまるで、
「って認めない!スクアーロは私と猫どっちが好きなの!?」
「はぁ゛?」
「不倫なんて認めないから!」
「まず俺ら付き合っても結婚してもな、」
「羨ましいー!私もスクアーロに頭なでなでしてもらいたい!」
撫でて!撫でて!コールをしているとスクアーロは大きなため息をついたと思ったら手を私の頭の上に─…
「にゃ」
「!?頭に爪が爪が爪が!ちょっスクアーロ刺さってる刺さってる!」
涙目になってスクアーロを見るとくつくつ喉を震わせ笑っている。
「わりぃなぁ゛!」
「あんまり申し訳そうに見えない…まぁ許すけど。スクアーロだから許すけどさぁ!」
スクアーロはゆっくり頭の上に置かれた猫を退かしてくれる。
「ほら、撫でてやるから機嫌なおせぇ!」
そう言ってスクアーロは義手出はない手でゆっくり頭を今度こそ撫でてくれた。
(幸せ〜)
(やっぱりローは見ていて飽きねぇなぁ゛。…あれ、猫どっかに行っちまったぁ゛)
20110917
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