―あれから何度か六道骸に呼ばれ、精神世界の中で会った。

「死んだときの衝撃で精神世界に入ったのでしょうね。僕が気付いたときにはボロボロでしたよ」

「なんでこの世界に連れて来たの?」

「この世界の波長に魂があった、後は僕の気まぐれです」

「気まぐれ?!」

(これは感謝するべきなのか恨むべきなのか…)

死んだと言われても今は納得なんてできない。
向こうの世界のお母さん、なんて思ってるかな。友達とかも大丈夫かな。確かめることは今出来ないけど。

「あっここで死んだら戻れる?」

「確率的にも無理でしょうね」

「…そっか」

「連れて来たのは僕なので言いますが、この世界を楽しんで下さい」

「楽しむ?そんな気分じゃない」

「…海さんこの物語好きですよね」

「断定!?…まぁそりゃそうだけど」

「物語自体を変えることは無理ですが、楽しむことは出来ます。生憎ここはマフィアで血生臭いこともありますが」


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