1うぃす。
『ケータ、魚屋のおじちゃんにマグロもらったんだけど』
「シオリねぇちゃん!!どうしたの?」
『ジバニャンにあげようとおもうの。』
夏休みが始まってから、暑さは日に日に増している。
私、天野シオリは高校卒業して1年間のアメリカ留学を経て、秋の大学入学に向けて夏休みを堪能中。
その夏休みが始まってすぐのこと。
私は愛する弟、ケータの昆虫採集に付き合ったのだが、おおもり山のご神木の根元にあったガシャガシャを悪乗りで回してしまった。そうすれば、自称妖怪執事ウィスパーが、カプセルの中に詰められていて(?)彼に妖怪ウォッチをもらったのだ。
「いいと思います!ジバニャンはお魚大好きですからね!!」
『よし、なら行こー!!』
ここで、私はジバニャンに魚を渡しに行くのを止めた方がよかったと今更ながら思う。
いや、すべて魚良のおじさんのせいだ。
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