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『ツナー帰ろー』
あたしは双子の弟ツナの方に行く。ツナはまだ帰る支度をしている最中だった。
『早くしろよダメツナコノヤロー』
「堂々と言われると傷つくからやめてくれる!?」
あたしとツナは双子だが、見た目も性格も似てない。二卵性というのもあるし、あたしが元々この世界の人間ではないから当然なのだろうけど。 というか転生しただけでも意味が分からないってのに、いきなり肉親がいたり、兄弟がいたり。最初父さん、母さんと呼ぶのさえ戸惑ったわ。
もしかしたらあいつらもこの世界にいるかもしれないと捜してるのに全然いないし。 あたしの弟、マフィアのボスとか言われてるし。あたしもあたしで護身のためにまた木刀とか持ち歩いてるし。 どうなってんのあたしの人生。
「あげは?どうかしたの?」
「てめー10代目を待たせてんじゃねーよ!!」
『待ってたのはあたしですけど!?ね、山本?』
「ん?ああ、そういえばヒバリがあげはのこと待ってるって言ってたのな」
『え、ちょっと待て。何の話?それ何の話ィィィ!?とんでもないこと聞いちゃったんだけど!!』
あたしが期待したのとは全然違う答えが返ってきた。むしろマイナスな答えが返ってきた。
ヒバリとはあたしたちが通う並中の風紀委員長、雲雀恭弥。 ツナたちがリボーンの策略(?)で応接室に行き、やられてしまった時不覚にもあたしは攻撃してくるヒバリのトンファーを受けとめてしまったのだ。 あそこであたしもやられとけばよかった。あ、やっぱ痛いからそれも嫌だな。 まあ、そっからなんやかんや会うたびにあいつはあたしと戦おうとしてくるのだ。…気に入られたのかコレ。うれしくないけど。
『……ヒバリに見つかる前に早く帰ろう』
「ったりめーだ!それにリボーンさんが今10代目がカメーリアファミリーに狙われてるって仰ってたからな!」
『「それ初耳ィィィ!!」』
「お、またマフィアごっこか?」
『あんたまだそんなこと言ってたの!?』
てかリボーンは何故あたしたちにそれを言わない!?めちゃめちゃ当事者じゃん! あれ、でも待てよ……。 ボスが狙われてる=ツナが狙われてる。と、いうことは、あたしには関係なくね?
『そうかそうか……』
「急にどうしたの」
『まあ頑張れよ、ツナ』
「なんて無責任!!」
「大丈夫です10代目!俺が守りますよ!!」
「まかせとけって!」
「獄寺君、山本…」
そしてあたしたちは日が暮れ始める中、学校を出た。
***
二人はあたしたち双子を家まで送ってくれるらしく(獄寺曰はくあたしはついでらしい)、今日は四人ならんで歩いている。 おまけに正体をなるべく隠せるよう獄寺が帽子をあたしたちに貸してくれた。
それはいいとして、
『(誰かにつけられてる…)』
三人は気付いてないんだろうか。 殺気はこちらにはっきりと向けられてるというのに。
しばらくはあたしも向こうも様子を伺ってたけど、もうすぐでうちに着くというところで相手が動き出した。
『っ――ツナ!』
「え……?」
ガキィンッ 叫ぶと同時にツナに振り下ろされる刀。あたしはそれを間一髪木刀で受け止めた。 相手はフードを被っていて顔が見えない。
『(意外と力強いなコイツ…)っう、らァ!』
あたしが受け止めていた刀を振り払うと、その風圧であたしの帽子と相手のフードがとられた。 途端に目に入ったのは紫。
『え………?』
「は………?」
そしてあたしとその男は固まった。
『「…………」』
「あげは?おーい、あげはー?」
「…反応ないっスね」
「あっちの奴も動かないぜ?」
ツナがあたしの目の前で手を振っているのも気にせず、あたしは目の前の奴を凝視していた。 見覚えがある。そんなもんじゃない。
だってこいつは、
『し、晋助……?』
「テメェ…あげはか……?」
そして再びしばらくの間沈黙。
『「はああああぁぁぁああああ!?」』
久しぶりに会った幼馴染の一人はマフィアでした。
迷い込んだ非日常 (あ?コイツお前の弟?) (そうだよ) (じゃあ殺すのやめるか。お前相手だと面倒くせェし) (軽っ!)
−−−−−−−−−−−−− この設定、実は気に入ってるんですよね。 銀さんとの再会もいいと思ったけど、銀さんと会うのはもう少し先かなと考えたので、高杉出しました。
この後高杉はボンゴレに入ります。あげはがいるから。(恋愛感情かどうかは不明) その後ヅラや坂本が出て来て、最後に銀さん、みたいな?
まあ、突発的に書いたので続きとかは全く考えてませんけどね!!
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