慣れって恐ろしい


『…なんであたしこんなことしてるんだっけ?』

今あたしたちは台所で朝ごはんを作っている。

眠い。とにかく眠い。今にも寝ちゃいそうだよ。

「さっさと手を動かせ、あげは。」

『…はいはい。』

あたしたちが朝ごはんを作っていると声が聞こえてきた。

入ってきたのは千鶴と総司と一君だった。

『三人ともおはよー。』「おはよう。」

小太郎とそろってあいさつをした。

返って来た返事はおはよう。じゃなかったけど…。

「え…え!?あげはさん!?」

…千鶴驚き過ぎじゃね?ん?あれ?総司と一君は?二人は千鶴の後ろにいたはず。どこいった?

そう思って辺りを見渡すと二人は縁側で空を見上げていた。

「総司、今は晴れている。大丈夫だ。」

「油断は禁物だよ、一君。あげはちゃんが僕たちより早く起きてるなんて絶対おかしいよ。今日は絶対雨が降る。」

『オイコラ、あたしが早く起きてんのがそんなにおかしいか!?』
 
「「(うん、)(ああ、)おかしい。」」

『なんだとコノヤロォォォオオ!!』

「落ち着けあげは。貴様の普段からの生活態度が悪いからこうなるんだ。」

小太郎がフォローなんだか分からないがなだめるように言う。

だが今のあたしには火に油だった。

『てめーは黙ってろヅラァ!!』

「ヅラじゃない桂だ!!だいたい貴様らはいつも…」

今度はあたしと小太郎の喧嘩が始まった。

「ふ、二人とも落ち着いてください!皆さんが起きて…あ。」

不意に千鶴の声が止まった。あたしたちはそっちを見る。

「てめーら何朝から騒いでんだ!!」

そこにいたのは青筋を浮かべた土方さんだった。

…あ、これ絶対説教だわ。



(というか今日は早いなあげは。雨でも降るんじゃねーか?)

(黙れ、土方コノヤロー。)

(あげはだけあと一時間正座な。)

(すいまっせーんんん!!)


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