慣れって恐ろしい

「……い、…きろ。」

うーん…、誰だよあたしの安眠を邪魔する奴は。うるさいんだよ、あたしは疲れてんだよ、もうちょい寝かせろよ。

「起きろと言っているだろう！！」

『だからうるさいって言ってんだろうがァァァアア！！』

「ゴフゥッ！！」

あたしはさっきからうるさい奴をを思い切り蹴とばす。

『……ああ、小太郎か。おはよ。』

「…俺は危うく永眠するとこだったがな。」

蹴とばしたのは小太郎だった。しょうがないじゃん。うるさかったんだよ。

『で、何かあったの？敵襲？』

「そんなわけあるか。まだ寝ぼけているのか？」

『…あー、なんか小太郎に起こされるとついつい昔を思い出しちゃって。』

「…そうだな。」

『で？何もないならもう一回寝たいんだけど。』

今は5時前。いつもならまだ寝ている時間だった。

「これだからダメなのだ、貴様は。」

『朝から喧嘩売ってんのかコノヤロー！』

ため息をついよこいつ。

もう一回蹴とばしてやろーか。と言えば小太郎はたいして気にもせずに続けた。

「世話になるのだから飯くらい作るのは当然だろう？」

…ああ、こいつは昔っからクソ真面目な奴だったっけ。


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