※何か三人とも馬鹿です(笑)


「え 課題?そんなの私が終わらせてるわけないじゃないn痛っ!!」
・・・本の角で頭を殴られました。

*

学生の宿命、夏休みの課題。自慢じゃないけど私は小学生の頃から一度も夏休みの課題を期限通りに提出したことがない!・・・・・・痛っ!
「ちょっと元就!あんたまた辞書の角で殴ったでしょ!?」
「悪いか。貴様が手を休めておるからぞ」

夏休み明け。まだまだ残暑が厳しい日の放課後に、私たちは居残りをしていた。
正確に言うと元就は強制的に居残りさせられているわけではないから居残りをしているのは私と元親。

「あ〜、こんなの終わらないって!」
「貴様は馬鹿か」
「私は確かに馬鹿だけど元親の方が馬鹿だもん!!」
「どうしてそこで俺が出てくる!?」
さっきまで黙々と課題に向かっていた元親が、ばっと顔を上げた。 あ、目の下に隈できてる。
「だって事実でしょ?この前のテストの点数だって・・・」
私の方が圧倒的に高かった、と言いう前に元就に頭を叩かれた。
「名前、このような者を相手にするな。課題など早々に終わらせ共に帰るぞ」
「!!共にってことは今日は元就の家に行っていいってことだよね?」
私はさっきの叩かれた痛みなんて忘れて元就の手をとった。
「今日は一緒に寝よう!」
そう言った瞬間、何故か元親が盛大に噴いた。
「・・・お、お前らつきあってたのか・・・?」

「そんなわけないじゃない。ね、元就。」
「当たり前ぞ。このようにうるさいものと付き合うなどありえぬ」
「・・・そう言ってる割にはいつも一緒に居るだろ」
「それは名前からついてくるゆえ」
「元就から付いて来るときだってあるよ?現に今だって元就は残らなくていいのにいるよ?」

少しの間をあけて、元就は照れたような表情で私の方をみた。
「・・・我が居なくては・・・名前は何も出来ぬであろう」
それに、と小さく付け足し
「長曾我部と2人きりになどさせるわけがなかろう」

黙ってみてるほど
 
(元就がデレてくれた!これを放っておいたら損だよね!)
 
 
 
(あれ・・・俺名前に近づきさえ出来なかったんだけど・・・。どういうことだ・・・
この後、上機嫌な名前が課題を終わらせることなく毛利の家に向かったのは言うまでもない。
・・・・・・って、いやいやいや!!
一緒に寝るのだけは何としても阻止してやるからな!!)
 
 
 


企画『魔性の歌姫也』様 提出



120911


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