対人格闘術と座学



朝起きると体はだいぶ楽になっていた。
体をベッドから起こして背伸びをする。

「なまえ起きた?体調大丈夫?」
クリスタも起きていたらしく早速着替え始めていた。
「大丈夫!昨日より全然楽になったよ。ありがとうね、クリスタ」
私は微笑んで言えばベッドから降りて着替え始めた。

みんなも起き始めて着替える。そして食堂へと向かった。

「エレン、アルミンおはよ!」
私は2人の姿を見つけてミカサと一緒に2人の所へ行った。
「なまえ、ミカサおはよ」
アルミンが言うとエレンに突然肩を両手で掴まれた。
「おいなまえ!昨日の人は誰なんだ?」
「エレン!落ち着いて!なまえが驚いてる」
アルミンがエレンを止めてくれた。
「あっ悪い…」
エレンが両手を肩から離してくれる。
「大丈夫だよ…。昨日の人は調査兵団のリヴァイさん。兵士長をやってる人だよ」
「兵士長だと!なんでなまえと知り合いなんだ?」
エレンはまさに興味津々だ。
「えっと…ちょっと調査兵団にお世話になってたからかな?」
私は苦笑いをして言えば更にエレンは聞きたそうな顔をしていたがミカサに腕を引っ張られてそれを阻止される。
「おい、ミカサ!俺はまだ…」
「なまえが困っている。朝食を食べよう」
ミカサは私の表情に気が付いていた様子だった。

「なまえ、ごめんね…。ごはん食べよう」
私は頷いてアルミンと一緒に椅子に座る。
「今日って対人格闘術だったけ?」
私はパンを食べながら聞く。
「あぁ、そうだったな」
エレンがスープを飲んで答えてくれた。
「なまえは初めてだったよね?」
アルミンの言葉に頷く。もうみんなは何回か対人格闘術はやったらしい。
「ミカサ本当に強いんだよ」
アルミンが微笑んで言う。
「そんなことない。エレンも強い」
ミカサは食べ終わったのかもうお皿には何も乗っていない。
「2人ともなんでも出来るんだね。尊敬するよ」
アニメでも2人は何でも出来ていた。特にミカサ。全てにおいてパーフェクトだった気がする。
首席で卒業したんだったもんな…。

「ごちそうさまでした」
私は食べ終えてみんなと一緒に外に出る。


「今日は対人格闘術だ。それぞれペアで始め!」
キース教官の声は朝から響く。

「私こんなの体験したことないから短剣を向けるとか…怖いな。例え木で作ったやつでも」
私は木で作られた短剣を見ながら独り言を呟いて周りを見回す。

サシャとコニーはふざけてるのか変なポーズを取りながらやってるし、ミカサとクリスタは真剣にやっている。ジャン達もあれはふざけてる…。
ふと視線を違う方へ向ければエレンとライナーが真剣な顔でやっていた。

私の横をアニが通った。
「アニ!…アニはやらないの?」
私はアニを呼び止めた。アニは立ち止まり私の方を向いた。
「私か?…別に真剣にやらなくてもいいんじゃない?これ点数には入らない。適当に流せばいいと思うよ」
「点数に入らないんだ…。ねぇ、アニって対人格闘術…上手なんだよね?」
「えっ?」
「良かったら教えてくれないかな?私こういうの全然苦手でさ」
アニは驚いた顔をして私を見る。
「…別にいいけど」

私はアニから対人格闘術を習った。アニの教え方は上手で初心者の私でもよく分かった。

そして対人格闘術の時間が終わる。
「アニ、ありがとう。すごく分かりやすかった」
「そう。良かった」
アニにお礼を言えばそのままアニは建物の中へと戻って行った。

アニって一匹狼なのかな?いつも1人でいるし。

「なまえ!次、座学だ」
ミカサが私の後ろから声を掛けた。
「あっそうだったね!ミカサ、行こっ!」
私は振り返ってミカサを見て一緒に建物へと向かった。


座学は巨人についての話。
この時間が一番眠たくなる。でも座学は卒業試験に含まれてるから寝る訳にはいかない。
チラリと隣に座るアルミンを見れば真剣な表情で教官の話を聞いている。

本当にアルミンは頭良いから羨ましいな。脳みそ交換してくれないかな。
「うん?なまえどうしたの?」
アルミンが視線に気が付いたのか私の方を向いた。
「あっ、ううん。なんでもないよ?」
私は笑って教官の方へと視線を移した。

私の前の席に座るコニーは寝ている。コニーらしいなと思い、後ろからコニーの椅子をトントンと足で叩いてみる。
それに気が付いたのかアルミンが「なまえやめなよ」と小声で言う。

「もう無理です!僕には無理なんだ!」
コニーは突然立ち上がり叫んだ。
みんなも驚いてコニーの方を向く。

「コニー・スプリンガー。何が無理なんだ?」
教官の声にコニーは首を横に必死に振る。
「いや…あの、なんでもないです」
コニーはストンと椅子に座った。
教官は溜め息をしてまた話を再開させる。

「コニー、ごめんっ」
私は後ろからコニーの背中を突っついて笑いを堪えながら謝る。
「おいなまえかよ。恥かいたじゃん」
コニーは苦笑いをして小声で言った。
「だからごめんっ」
「笑うな!」
私は1人クスクスと笑っていた。

座学の時間も終わり、背伸びをする。
黒板を見れば必死で勉強をした学生時代を思い出してしまう。
高校の時は大学行くために必死だった。大学の時はレポート書くのに必死だった。
本当にあの頃が懐かしかった。

「なまえ?どうしたの?」
アルミンが声を掛けてくれた。
「あっ、ごめん!アルミン、今度ノート見せて?最初の頃の座学受けてないから分からなくて」
「いいよ。はい、これ!」
アルミンがノートを渡してくれた。
「えっ?もう借りてもいいの?」
「いいよ。いつでも返してくれていいから」
私はアルミンからノートを受け取り微笑む。
「ありがとう。早めには返すね?」

「いたいた!なまえ、アルミン次馬術だって。早く行こうぜ!」
エレンが来て次の訓練を教えてくれた。
「わかった!今行く!」
私とアルミンとエレンで次の訓練のため移動をした。




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