魔王城に到着
神子を連れ、勇者一行はある1人を除いて協力しやっと魔王城へたどり着いた。ある1人とは神子が親友だろ、と言って無理矢理連れてきた人物。
即ち、俺だ。
神子に巻き込まれて、学園から異世界へトリップした。神子(名前は忘れた)が親衛隊か誰かに階段から突き落とされた時、隣にいた俺の裾を掴み一緒に階段から落ちた、つまり巻き込まれた訳だ。
神子は異世界でも、イケメンホイホイという能力を発揮して勇者や王様、イケメン達を次々と落としていった。俺は、引き立たせ役。親友だろとか口だけで、暴力や暴言を吐かれても助けてくれる事はなく、笑っているだけだった。
そりゃあ、絶望した。
あぁ、ここでもかと。
学園でも親衛隊から嫌がらせをされ、体も暴かれた。ここでは、強姦はされなかったけれど、精神ダメージが半端ない。しにたい、と思っても神子の願いで死なせて貰えず、魔術師に生命だけは守られている。生きるより辛いことは無いとはこのことだ。生き地獄。
神子はこんなやつにまで優しいとか、勇者達は言ってるけれど神子の何処が優しいのだろう。恋は盲目なのか、そうなのか。
まぁ、沢山考えるのも今日で最後だと思う。ここで、俺は。俺達は死ぬのだから。
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