いつだって俺は
2013/04/29 19:18

「シズちゃん、」
その次に呟かれる言葉に思わず耳を塞ぐ
頭の中で繰り返し降り注がれる言葉に押し潰されてしまう
「やめろ、そんな馬鹿みたいな事…」
どれだけ耳を塞いでも頭に流れ込んでくる言葉の雨はかつて静雄自身が望んでいたものなのに、コイツの言葉だと知るだけでそれは全て静雄の心に突き刺さる恐怖へと変わる
「君は逃げてばかりだね」
「そんなこと、」
「君はいつだって俺を否定する」
それはだって、俺はお前が
「君は自分の気持ちまで否定する程嫌いなんだ」
そうだ、俺はお前を
「俺が大好きな君自身がね」
大きく目を見開いた途端にソイツの唇にぶつかった

そうだ、いつだって俺は






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