「恒例のプレゼント交換ターイム!」
料理を食べ終えて買ってきたケーキを食べてたけど桜慈の声を聞いて俺と陵は部屋にプレゼントを取りに行った。
桜慈、俺、陵の並びでソファに座ってお楽しみのプレゼント交換。
「まずは僕からねっ」
そう言った桜慈は赤の袋と青の袋を紙袋から取り出した。
俺達は2人分のプレゼントを用意してる。
誰に何が当たるか分かんないのが楽しいんだと思うけど、やっぱりあげるからには受け取った本人に喜んでほしいから誰かに、じゃなく大切な2人各々に宛てたプレゼントを用意する。
「燈瑪にはこれね」
俺が渡されたのは赤い方の袋。
ドキドキしながら袋を開けると茶色のタータンチェックのマフラーが入ってた。
「実はね、これ僕とお揃いなんだ。ちゃんと巻いてね?」
はにかみながら首を傾げる桜慈に思わず涙が浮かぶ。
何て優しくて可愛い子なんだ…!
毎日巻く直ぐに目元を拭って笑顔で頷いた。
「巻くっ!ちゃんと毎日巻くねっ」
「うんっ。で、これが陵の」
渡された青い袋を受け取って中を見た瞬間陵が固まった。
「……何だこれ」
中から出てきたのは男の子二人が表紙の本が数冊、いや数十冊。
「『陵にBLの良さを教えて不純同姓交遊の取り締まりを和らげさせよう』作戦!色んなタイプの受けを用意したんだっ。ちなみに平凡受けは無いから。変な気起こされたら困るし」
よくこんなに集めたなぁ。
陵の溜息が聞こえた。
「お前なぁ…まぁ良い。今後の参考に読んどく」
意味深な陵の言葉に桜慈は何か言ってたけど俺は早速貰ったマフラーを巻いて嬉しさに浸っていて聞いてなかった。
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