鈍感って、罪だよな…


 


「鈍感って、罪だよな…」


静かな部屋でソファーに寝転び、本を読んでいる狼


「何、景吾の好きな子って鈍感なの?」


その呟きに答えたのは、うさぎ耳の男だった


お前だよ…


いつの間にか部屋に入って来ていたのは、うさぎの名前

本からちらりと顔を出した跡部は目の前に下がる白いうさぎ耳を
ぐいっと下に引っ張った


むかつく…


「うわ、痛いよけーご!」


痛い痛いと言う名前の耳を放し、起き上がれば
横に座ってくる名前


「なんだよ、俺に当たるなよな−」


お前の事なんだ、お前に当たって何が悪い


「ねね、好きな子ってどんな子?狼?」


正直に言ったところで、鈍いお前には分からないだろうが


「鈍いうさぎだ」


ちらりと名前の顔を見詰めて言えば
はっ!と何かに気付いた様な名前


気付いた…?


「もしかして、俺の知ってるうさぎかもな!」


訳がなかった

キラキラとした微笑みにイライラが増して行く


「好きだ」


ぐいっと名前の腕を引っ張り、抱きしめて
自分の気持ちを伝える


「え、俺で告白の練習?」

「…愛してる」

「あー、そっちの方がいいかも」


これ以上、鈍感なコイツにどうやって告白すればいい?



END

キスしたら、食べるなと言うんだろうな





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