それ、反則やで


 


浴衣姿がエロいのか
名前が着ているからそう見えるのか、答えは…


「よかった、あんまり人いないね!」

「秘密の穴場スポットやからな」


8月も終わりに近付いた今日
俺は彼女の名前を連れて、花火大会へと来ていた


「ここ座ろうか」


隣に並ぶのは、浴衣姿の名前
浴衣を着て来いと頼んだのは俺やけど、初めて見た名前の浴衣姿は
綺麗に結い上げられた髪のせいで、白いうなじが見え
ちらりと見える細い手脚が、なんとも言えへんセクシーさを醸し出していた


「蔵?どうかした?」


花火が始まるまでまだ時間がある為
土手に座って待っていれば、いつの間にか名前を見詰めてしまっていたらしく
首を傾げる名前
そんな名前に、白石は無意識のままふわりとキスをしていた


「っ…!!!蔵!?ここ、外だよっ…?!」


唇を離せば、真っ赤な顔で口元を隠す名前が街頭に照らされる


「ええやろ?人あんまりおらんし」


にこりと微笑む白石に、名前の顔はますます赤くなるが
返事を待たずに、白石は名前を抱きしめた


「このまま押し倒してしまいたいな−」


必然的に口元にある名前の耳に唇を触れさせて囁けば
びくりと揺れる身体
白石がちらりと名前の方を見れば、ぎゅっと握られた自分の服と
細い腕が見え、名前の恥ずかしそうな顔も見える


「蔵…、家に帰ったらなんでもしていいから、外では、止めて…?」


途切れ途切れに言う言葉と
赤い頬、潤んだ瞳、少しはだけた浴衣

それ、反則やで


END

真面目に花火を見るフリをして名前を見て
周りに見せ付けるように名前と手を繋いで帰って
家についたら押し倒す
よし、これで決まりや





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