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…最近、ナマエの様子がおかしい。
異様にペンの部屋に出入りしているのを見かける。
それに、何だか避けられている様な感じ…。
キャス「俺、なんか悪い事したかな…」
ペンダント事件から大きな喧嘩は避けるようにしてきた。
悪い事だってしてないし、避けられる事もしてない。
ペンギンと話すナマエを見るとモヤモヤする。
よく分かんねぇけど、なんかヤダ。二人で楽しそうに笑わなくたって…って思う。
「はぁ〜…わりぃことしたか?」
「一人で何言ってんだ、気持ちわりぃ」
「せんちょー…」
「そんな泣き縋るように言うな」
たまたま通りかかった船長に声を掛けられた。
その目は不審者を見た目になってるけど。俺、不審者じゃねぇし。
そして俺は船長に事の次第を全て話した。
「おー…」
「え!? それだけスか!!?」
「まー、頑張れ」
「船長ちゃんと話聞いてくれたんですか!!??」
船長の曖昧な返事が気に食わなかった俺はそう怒鳴る。
船長はそんな俺を見てニヤリと笑った。その不敵な笑みには何かが含まれていた。
「なんか、知ってたりします?」
「さぁな。俺は何も聞いてないしな」
「…そうすか」
「まぁ、しいて言うなら」
「しいて言うなら?」
「
デキたんじゃねぇか?」
船長には悪いけど、一発殴らせて貰いたいと思った。
その一言が俺にとってどんだけのダメージか分かってんのか?って…。
…ん? 俺にとってどれだけのダメージ?
何で俺がそんなダメージ受けなきゃいけないんだ?
別に二人がデキてたとしても、俺には関係なくないか…?
けど…なんか嫌なんだ。アイツが他の奴に笑顔向けてるのを見るのは。
別に可愛いとかキレイとかじゃなくて。単にそう思ってしまうだけ。
特別な感情なのか? 俺だけが特別に見られたいって思ってるのか?
もしかして…恋、なのか?
「船長…俺、恋、してるかも…」
「精々頑張れよ。俺は応援してるぜ」
船長はそう言ってその場から去って行った。
その後ろ姿もどこか楽しそうだった…。
俺は、告白、すればいいのか…?でも、二人がもしデキてたら…。
考えれば考えるほど、自分が落ち込んで行くのが分かった。
やっと気づいた(俺、アイツに恋してたんだって)