■
遠野 名前
【氷帝在学3-A】
・11月30日生まれの射手座。右利き。
・図書視聴覚委員副委員長 兼 保健委員
・不良に見られ(実際暴力的)、とっつきにくい感じ
・ヘッドフォン必須着用
・特技は回し蹴りと飛び蹴りとサソリ固め
・跡部に面と向かって「馬鹿」と言える人
・意外と常識人、家庭的なこともできる
・実兄が苦手(多分唯一敵わない相手)
容姿:
身長150cm。体重43kg。
■亜麻色に近い髪
■襟足菖蒲色(地毛)
■あずき色に近い瞳
------------------
氷帝学園。学校一目立っているとしたら生徒会長兼テニス部部長の跡部景吾。お金持ちのお坊ちゃんで少し世間を知らない、そして俺様主義者。
女子生徒からの人気は留まる所を知らず、そんな女子生徒達に向かって「雌猫共」と言えるのは彼ぐらいだ。そんな彼を唯一「馬鹿」と呼べる人間がこの学園は存在した。
『バッカじゃないの』
口喧嘩は時に優しく とんでもない一言を彼、跡部景吾に放ったのは彼と同じクラスの女子生徒、遠野名前であった。その一言に跡部はビキッと音を立ててこめかみに青筋を浮かべたが、名前が気にする様子はなかった。
「て、てめぇ…遠野」
『馬鹿に馬鹿って言って何が悪い』
「誰が馬鹿だ!!俺様はただプライベートの話を聞かせてやっただけだろう!」
『そのプライベートが気に食わない。第一、何?自家用ジェットでヨーロッパぶっ飛んでオペラ鑑賞してフランスの高級料理店で昼食済ませてイギリスの超VIPホテルに泊まる?そんなんしてる暇あるなら
地球温暖化削減に全面バックアップしろこのボンボンが』
「最後のはある意味どうやったらそんなん思いつくか分かんねぇ」
跡部は酷く表情を歪めているが、さしても名前はそんなのを気にするような人間じゃない。寧ろ、金持ちはもう少し地球にやさしくなれという考えの方が大きい。
『凡人にはまったくもって金持ちの思考が分からないね』
「そりゃそうだろう、脳の作りが違うからな」
『へー。じゃ
アンタの脳みそ鼻から抉り出して味噌汁の味噌に使って皆に振る舞えば思考がわかんのかもね』
えげつない言葉に跡部は何とも言えない表情に変わる。この毒舌の暴言は今に始まった事じゃない。既に二人の戦いの火蓋は入学式のときから落とされているのだから…。
■ □ ■『バッカじゃない』
入学式の日。壇上の上でとんでもないことを放った少年に向かって彼女はギャラリーが静まり返るほどの声量でそう言った。その言葉に少年は片眉を吊り上げて声の主を探す。声の主は、体育館の二階から新入生達を見下していた。
「なんだと…?」
『アンタ耳悪いの?わたしは今アンタ馬鹿だろって言ったの』
「てめぇ…もう一変言ってみろ。どうやらリンチにされてぇみてぇだな」
『…リンチ?アンタをミンチにしてやるのは簡単だけど、わたしはリンチにされないよ。脳みそ腐ってる』
あはは、と笑った少女に少年は手元にあったマイクで応答する。
「そりゃてめぇのことだろ」
『えぇ?一般的な脳みそだよ、わたし達はね。だからアンタの考えなんぞ凡人にはこれっぽっちも理解できないのさ』
「ハッ。それもそうだな…お前、名前は」
『アンタに名乗るなんてゴメンだよ。自分で調べなさいな』
そういって彼女は二階から一階へと降りて、そのまま出口へと向かっていった。そして彼と彼女のどうしようもない争いが始まったのだ。
■ □ ■『あー…もうあれから二年も経つんだ』
「ああ? 何の話だ」
『別に、ただの独り言だよ』
「そうか」
『ま、取りあえず今年で最後でしょ、部活』
「ああ」
『頑張ってよ』
「…雷でも降るんじゃねぇの」
『勝手に言ってなよ』
名前はフンと鼻を鳴らして机に突っ伏した。そんな様子を見た跡部は何か考えた後、一言、
「勝ってやるよ」
と言って名前の頭をポンと叩いた。名前は「精々足掻け」と愉しそうに笑ったのだった。
-------------
一話完結型?短編?ストーリー構成。
なんだかんだで跡部とは仲良いはず。
11/11/13
暴れん坊な遠野妹が氷帝でわちゃわちゃ@