惨擔(首無卿と猫)
わたくしにはあいしていたじょせいがおりました、とてもとてもうつくしくやさしくけだかいおかたでした、わたくしのすべてはあのかたでありあのかたのすべてはわたくしでありました、あのかたはわたくしをずっとずっとささえてくれました、わたくしがこんきゅうしてはなすらおくれなかったときも、わたくしがつみをきせられつれていかれたときも、わたくしのくびがきられるしゅんかんにも、あのかたはわたくしをあいしていてくれました、だからわたくしはさみしくなどありません、なによりもとうといものをわたくしはあのかたからいただいたのですから、だからわたくしはいつまでもねがっているんですよ、かみさまがあのかたをきちんとしあわせにしてくれるように。
「そうか、ではニック卿、どうしてそんな幸せな生前を僕に告げたんだ?」
幸せを何よりも厭う少年に、ニックはさも嬉しそうに大仰に微笑んでみせた。
(きみがしあわせをほっしてくれるようにですよ!)
惨擔=痛々しく哀れな様
(神様よ、どうか幸せに)
ホグワーツ三大善人のニック卿、(←色々と悩みや不幸の消えないセブをさり気なく気にかけてくれればいい。全然タイプは違うけど同じ位優しい2人をニックは重ねてる。
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