螺旋(小王と?)




「馬鹿じゃねーの」
「あ?死ぬかオイ」

にっこり笑顔で言われてもーと叫んだ。
勿論心の中の大草原でだけど。
まかり間違って声になんか出したら最後、俺はある意味でそんな大草原に解き放たれちゃう感じがする。

「…安心しなよ。お前なんか殺して僕が満足する訳ないじゃん」

その割には軽く小動物とか殺せそうな目だよね。意外と本気で握ってるんだよね、その杖を。後生だからやめてくれ。

「あーあ、ヴォルデモート卿でも殺せば退屈じゃなくなるかなぁ」
「それに俺が巻き込まれる確率」
「1385%」
「たっか!」
「予想通りに巻き込んでやるよ」

クツクツ笑うその顔は、やっぱり兄さん似だな。絶対認めないだろうけど。

「喉渇いたー」
「…ジャンケン」
「ホイ!」
「ホイ!」
「よっしゃー」
「クソがァァァ!」
「まぁまぁ、応援してやるよ後ろで」
「俺ジュース取りに行くんだよな?」
「何か起きなきゃお前を殺す」
「んな殺生な!」
「夢の世界へしゅっぱーつ☆」
「オイこら待て!
勝手に冒険開始してんなよ!」
「あははははー面白ー」
「てめ、レギュラスー!」









こんなに退屈じゃなかった気がする。
目を閉じても追いかけて来る声は、何処か俺の方だったような気もする。
あの時走り出したアイツを止めてたら。

「…馬鹿じゃねーの」

亡者のうごめく湖の前で嘆息する。



螺旋=巻き貝の殻のように渦巻き状に回っている事。ねじ。
(いまだけ、視力のよさを恨む)



レギュの数少ない友人、みたいな。
☆を付けない口調で喋るレギュって意外と萌える。ジェムとシリみたいに、永遠に無くならない友情だったらいいよね。





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