士風(犬と鼠)






由緒正しき、なんて言葉良く言ったもんだ。スリザリンが寄ってたかって喚くのを耳にする度に虫酸が走っていた。

「──オイ、大丈夫か」

人間の正しさや地位の優劣なんて、所詮は誰かが決めた適当な価値観で動いて居るのがたまらなく辛いと言うのに。

「生きてろよ、頼むから」

だけど、中にはそれを容認しなければその存在を確認する事すら出来やしない人間だって居る事が分かった反面、その存在に酷い色合いの憧れを寄せる事しか出来ないのが涙が出るほど悔しい。









「返事くらいしろ、馬鹿ピーター」

震える体で闇を裂く背中は、見た事もないほどの気高さで充ちていた。






士風=武士の気風、武家的かたぎ
(届かない高潔)

ピタはシリにすっごい色んなコンプレックスを持ってそうなイメージ
多分狼化したリマに追いかけられて疲労死寸前って感じの一瞬。





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