「不純思考」(P飯小説)
大きな掌が僕の頭を撫でる。
そのままゆっくりとした動作で耳や頬を伝い、それがとても気持ちよくて、僕は目を瞑り体を震わせる。
視界を遮断した途端感覚が鋭くなって、ピッコロさんの視線を肌で感じた。彼に、見られている。心臓の音がうるさくて適わない。
ピピピピピ、電子音が鳴る。
「……あれ…」
見慣れた天井に首を傾げ、ベッドから起き上がる。鳴り続ける目覚まし時計を止めて、三秒後。
「…う…うわああぁぁ………ッ」
情けない声が部屋に響いて、勢いよくうなだれる。カーテンから差し込む眩しい朝日がブランケットを握り締める拳を仄かに照らした。
ああ僕は、なんて、なんて夢を見ていたのだろう。顔から火が出そうだ。
「うわあぁどうしよううわああ…」
目を背けたくなるような甘い、いや、酷い内容だった。夢は願望と言うひとがいるけれど、つまり僕の見た夢はこれに当てはまるのだろうか。
無意識に求めていた?確かに最近ご無沙汰だった。でも、だからと言って欲求不満という訳でもない。毎日学校に行って、いろんな事を学んで、友達と喋ったり遊んだりして、充実した生活を送ってきた。
なのに、どうして、あんな夢を見たのか。
「ううう…」
羞恥心と罪悪感が募る。夢の中とは言え、彼と…。
今日はピッコロさんに会う約束をしていたのに、とてもじゃないが、真っ直ぐに目を見られそうにない。
カーテンをそっと捲る。爽やかな朝日が余計にちくちくと僕の心を咎めている気がして、逃げるようにベッドから抜け出した。
■主催:チロル■コメント■
ふふふっ♪///とニヤついた笑いを零してしまいました。
夢の中でも逢ってしまうのはピッコロさんを好きで好きで大好きで、ピッコロさんを強く想う悟飯の気持ちが夢でも現れてしまうピッコロさんへの愛を感じました。
ピュアな心を持つ悟飯の目覚めた時のどうしようもなく恥ずかしく思う気持ちと、申し訳なく思う気持ちの天秤に掛けたような慌てぶりが可愛い!と、萌え滾りました(8≧∇≦8)
こんなに悟飯に想われるピッコロさんは罪な方ですね(笑)そして、ピッコロさんも同じように悟飯が出てくる夢を見ていることでしょう。お互いの夢は現実にもなる魔力があるのもしれませんね。
私にそんな想いを抱かせてくれました(〃^ω^〃)