青空の下で | ナノ

「とぉっ!!」

ぼすっ
飛び込んだベッドのスプリングでナルトが少しはねる。
若い者は元気だなー・・と、子供には有得ない思考で私もベッドの上に座る。

「すっげー、やわらかいってば!!」

ベッドではしゃぐナルト。こういう姿を見ると何だか、ほんわかした感じで癒される。
その雰囲気はナルトが着ているパジャマのお陰で余計に広がる・・・・私が貸したパジャマがまさかのウサギ柄だった為だ・・・。
何だろ、こういう姿は普通の女の子よりも可愛いと思うんですが。

「俺、誰かの・・・友達、の・・・家に泊まるのなんて、初めてだってば・・!」

友達。
そう言い直してくれたナルトに私も微笑んだ。

「私も・・・友達、家に泊めたの・・・・初めてだよ。初めて同士、だね」
「あ・・・ありがとだってば!」
「いえいえこちらこそ」

ねぇ、と私は小さく言う。

「・・・また・・辛いことあったら、来ていいよ。私はいつでもナルトの味方だから、さ」
「で、でも・・・いいのかってば・・・?」
「・・・全然いいよ。私は、来てくれたら嬉しいし・・・お母さんも、ナルトのこと気に入ってくれたみたいだし・・・。
今日は、会わせられなかったけど・・・お父さん、だって・・・・絶対喜んでくれる」
「そ・・・そうかな・・・」
「そうだよ。何たって・・・私の家族だから・・・。きっと、私みたいに、ナルトのこと好きになってくれると思う」

大丈夫。
ヨシノさんもシカクさんも・・・あんな、ナルトをいじめるような奴とは違う、全然違う。
優しいから、立派だから・・・・きっとナルトにも、"家族"って雰囲気を感じさせてくれる。

「ねぇ」
「何だってば・・?」
「・・・・今度は、私がナルトの所・・・泊まりに行っていいかな・・?」
「え・・・ええええ!?」
「んー、ほら・・・ギブアンドテイク・・・ってやつかな・・?やっぱり、駄目・・?」
「ぜ・・・・全然いいってば、歓迎するってば!俺、家に誰か上げんの、初めてだけど・・・その初めてがロクだったら、もっと嬉しいってば」
「・・・・ありがとう」

ああもう、可愛い子だなぁ・・・!
私はぎゅっとナルトを抱きしめた。

「・・・・じゃあ、少しだけどお料理してあげる・・・。ラーメンばっかだと、身体に悪いし・・・ね」
「わーい!」
「その代わり・・・野菜も、食べなきゃ・・・・駄目だよ?」
「うえー・・・」

いきなり落胆したその表情の差に私は笑った。


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