青空の下で | ナノ

「おう、イルカ先生か。らっしゃい!」
「すいません、ラーメン三人分お願いします」

辺りは夕暮れ。
イルカ先生とナルトと私は一楽にラーメンを食べに来ました。
ナルトは席につくやいなや早くも割り箸を手にとってラーメンを待っている。

「お、見慣れないねぇ譲ちゃん。生徒さんですかい?」

一楽の店主、テウチさんが私の顔を見て言った。

「おっちゃん、こいつ俺の友達なんだってば!ようやく紹介出来たってば!!」
「ほう!そいつはめでてぇな、よっし少しばかりチャーシューおまけだ!」
「わーい!」

めでたい・・・その言葉が出たということは、何と無く分かる。
普段からイルカ先生とか、それか一人でしかナルトは来ていないということか。
・・・・私、本当にナルトの初めての友達になれたんだなぁ・・・。

「奈良・・・・ロク、と言います・・・」
「ああ、あの猪鹿蝶んとこの娘さんか!親父さん達にはよく食べてもらってるよ」
「・・・私も、食べに来たいと・・・・思ってました・・・」
「おう、嬉しいこと言ってくれるねぇ」

多分チョウザさんが一番食べるんだろうなぁ・・。
二、三十杯くらいぺろっといきそうな勢いで。

「いやー・・・いつの間に仲良くなってたのか、私も驚きましてね。こいつら二人揃ってイタズラばっかで・・・苦労が二倍ですよ」
「・・・・その上授業もさぼります・・・」
「よく先生達からはモンタイジー、とか言われるけどさー。それってどういう意味だってば?なーロク」
「んー・・・・そだね・・」
「バカ!!肯定してどうする・・・自分達の評価自分達で下げてるぞおい・・!」
「はっはっは!元気そうで何よりだ!」

とん、と三人の前に出てきた・・・一楽の、おいしそうなラーメン・・・。
・・・・ああ・・・・ガルBポテートに続いての・・・何と嬉しい体験・・・。
ぱき、とイルカ先生が箸を割って私に渡してくれた。

「・・・先生」
「ん?」
「・・・先生のこういうさりげない優しさ・・・・、私好きですよ」
「・・お前・・・・、どっか子供らしくないよなぁ・・・」
「せんせー、耳赤いってばよー」
「こらナルト!やかましい!ついでに口に入ったまま喋るな!!」

あははと楽しそうな笑い声。
イルカ先生に奢ってもらったラーメンはとてもおいしかった。

「いやぁ・・・先生・・・素晴らしい飴と鞭、ですねぇ・・・・」
「・・・お前、色々と大人びすぎてるぞ・・・」
「へ?アメ?どこどこ?俺甘いもんも好きだってば」
「・・・お前はもう少し学を身につけような学を・・・」




「「「ご馳走様でした」」」



そうして、暗くなる前に私達は一楽を後にした。


>
- ナノ -