青空の下で | ナノ

「・・・・やぁ、ナルト・・・・」
「おう、ロク!」

あの後の廊下には、屋内であるにも関わらず水浸しの少女と少年がいた。

「・・・・ナルトも、立たされてたクチ・・・?」
「へへー、当たり・・・」

話しながら苦笑する。
・・・・あの時聞こえてきた声は反対側の廊下にいたナルトの声で、
それでもってやっぱり私と同じようにバケツ持って廊下に立たされていたようで。

「・・・・何、したら・・・こうなってた・・?」
「イルカ先生にイタズラー。ロクは・・・・どうせまた寝てたんだろ?」
「・・・大当たり・・・」

くす、と自然に笑みが漏れてくる。
ナルトと友達になれて数週間。
・・・・・男子クラスでの問題児がナルトなら、くのいちクラスでの問題児はまごうことなきこの私です・・・。
いや、当初はしっかり勉強しようと思ってたんですが。
やっぱりシカマルとして生まれた運命、寝る欲求はどうしても捨てられずに・・・。
だって正直、そろそろ教室に篭って勉強する体制は飽きてきた。
忍なら忍らしく忍術とか体術とか幻術とか印の組み方とか手裏剣とか習いたくなってきたお年頃、
でもそれはもう少し月日が経ってからでないと習わせてもらえないようで。
通常授業の教科書は丸暗記してしまった私に面白みは一つも無し。
唯一の楽しみと言えば、シカクさんから習う将棋と、

「・・・・この後、どうする・・・?」
「んー、服、濡れちゃったってば・・・・・。どうする?」
「・・・じゃあ・・・乾かしついでに・・・さぼって、昼寝しに行こう・・・」
「おー、いいってばねー!」

・・・・ナルトと、遊ぶこと。
幼馴染のいのやチョウジと遊ぶ時とはまたちょっと違う楽しみがある。
まぁ、でも。
最近はさぼって遊ぶのが少し難しくなってきた日常。

「くぉらぁ!!ナルトにロク!まだ反省しとらんようだなぁ〜・・!!」
「「あ」」

いつの間にか背後にいたイルカ先生に
二人して殴られるまであと二秒。


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