青空の下で | ナノ

すー・・すー・・・・すぴょぴょぴょぴょぴょ・・・・
間抜けな寝息をたてながら、ロクはすでに夢の中。
すぐ目の前にいる、痺れを切らしたスズメ先生に気付けるわけが無く、

「奈良さぁぁん!!廊下に立ってなさぁぁい!!」

そう言えば今は授業中だったのだと。
目覚ましには十分すぎる声が教室中に響いた・・・。






―第5話 悪餓鬼二人組―






(色々と初体験ですぞこれは・・・)

数十分前の教室での出来事イコール、バケツを持って立たされている今の私。
いや、もう・・・・全部授業の内容は分かっていると言うか・・・・基礎から難しいところまで、全部シカクさんとヨシノさんに教わりましたんで・・。
分かり切ってること聞き続けるのはどうにも眠くていかんと言うか。
気がつけば両手と頭の上に水入りバケツ。
・・・・・いえ、当初は両手だけだったんですけど・・・・懲りずに、立ったままもう一回寝ちゃったので。
スズメ先生にもう一個追加された状態です・・・結構な時間生きてる筈なんだけどなぁ・・・情けないぞ私。

「・・・・あー・・・」
これも一種の修行修行・・・。
ということでとりあえず集中していると。




ばっしゃーん

「ぉわーーーっ!!」




突如、遠くから聞こえてきた声に私も驚いて。
びくっ、と身体が震えた表紙に。

「は」



ばっしゃーん




授業終了のチャイムと共に廊下は水浸しになった。


>
- ナノ -