青空の下で | ナノ

「ねぇ・・・・チョウジ・・。うずまきナルト、って子・・・・知ってる?」
「え?ああ、ナルトのこと?うん、詳しくはないけど結構イタズラ好きみたいだね」

チョウジは教室をくるりと見て、今はいないみたいと言った。

「よく授業サボってるんだ」
「へー・・・」

成程見かけられなかったのはその為か。

「そうなるとイルカ先生が探しに行ってたんこぶ作って帰って来るよ」
「・・・・悪ガキなんだね・・・」
「・・でも、どうしてロクがナルトのこと知ってるの?知り合いだったっけ?」

ぎくっ
しまった、少し先走りすぎた質問だったかな・・・?

「え・・・・ええと、あの・・・名前だけ聞いたことあったから・・・・どんな子か、見てみたいなぁって・・・」
「ふーん」

そう言ってまたガルBを頬張るチョウジ。
・・・・余計な詮索してこない、とてもいい子だ・・・・流石親友、色々と助かる・・・。




「こぉらぁーーーっ!!ナルトォーーーーッ!!」
「へっへーん、こっこまでおいでー!」




「あ、ウワサすればほら」

声のする方へ振り向けば・・・・何故か、チョークの真っ白い粉をかぶったイルカ先生が誰かと追いかけっこをしていた。
原因は絶対に追いかけられている子供の方。
黄色い髪青い瞳・・・間違いなく、うずまきナルトだ。まぁ、なんて元気あり余ってる・・・。

「くらえ、お色気の術!」

あ、これはまずい。
イルカ先生が。

「どわっ!」

どろん、という音と共に例の色々とアレな術をナルトが繰り出す・・・イルカ先生はばちっと即座に目を瞑った。
・・・・その判断、大正解だと思います・・・・。
私はまだ女だから直視出来るけど・・・周りの男の子、ぽかんとするか顔赤くなるかで大迷惑だと・・。

「ギャハハハハ!ひっかかってやんのー!」
「こっ、こらナルト!」

イルカ先生が目を瞑ってる数秒の間にナルトは変化を解いてすたこらと逃げてしまった。
・・・・イタズラ小僧の名は伊達じゃないなぁ・・・・・あの足取り、完璧に逃げ慣れてる人のだよ・・・・。

「あの野郎ー!!痛っ!」

目を開けようとしたら、今度はチョークの粉が目に入り込んできたみたいで。
色々と散々ですね、先生・・・・。

「・・・・大丈夫・・・・ですか?」
「ん?あぁ、すまない・・・・って。ロクまたお前こっちに来てたのか!」
「あー、はい・・・・暇なんで」

イルカ先生に持ってきていたハンカチを渡すと、そう言われた。

「全く・・・・お前もすぐくのいちクラスに戻れ!スズメ先生が困るぞ!」
「いいです・・・サボリます・・・」
「お前なぁ!」
「・・・・・・とりあえず、スズメ先生に・・・・言っておいて下さい・・。次の時間から授業、出ません・・って」
「え?あ、こら待てどこへ行く!」
「だって・・・・必要です、よね?あのイタズラ小僧・・・探して、捕まえてくる人」

大丈夫です、大体検討ついてるんで。
私はそのまま教室の窓から外に飛び出した。


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