青空の下で | ナノ

「チョウジー」
「あ、ロクおはよー」

男子のクラスにひょこっと顔を出した私に、幾つか視線が向かう。
けれど、この光景に見慣れてくれたのかすぐ他の子と話し出していた。
本当は地味に目立たなく過ごしたかったんですけどね・・・男女でクラスが別なんて初耳だし・・。
何より、チョウジは友達だから。

「何・・・・習ってたの?」
「うん、イルカ先生から忍具とか心得とか色々。ロクといのは?」
「スズメ先生から・・・花とか、毒とか・・・・そんなの」

色々と習い始めているが・・・・全てが全て新鮮で。
当たり前だけれど、そんな授業前世ではやらなかったから余計に。

「あー・・・・早く卒業したい・・・・」
「・・・・まだ入ったばかりだよ、ロク・・・」
「考えたら・・・・アカデミー通うのって、長いから・・・・面倒」

ふぅ、とため息しながら教室の中にいる一人を目で追った。

(いたいた・・・・サスケ・・・・)

向こう側の机に見えたのは、幼い頃のサスケ。
子供ながらに整った顔立ちでずっと真剣に教科書を見ていた。

(あ、笑った)

驚いたことに、他の子から話しかけられると笑顔で答えて。
そう言えばまだこの頃はうちは一族生存中なんだった・・・・・。
・・・・これからイタチが里抜けして・・・。
こんな可愛く見える子供のサスケでさえ、数年後には里抜けするのだから・・・・・最近、いや、この世界の子供は怖いもんだ。
何ですか、いきすぎた反抗期ですか。
しかもキミの奪還チームのリーダー請け負うの私ですよああ面倒・・・。
とりあえず、そのうち対策でも練るとしますか。

「?どうしたのロク?ぼーっとしちゃって」
「え?ん・・・何でも無い」

奪還チームと言えば・・・・・あの子の姿が見当たらない。
最近はよくこのクラスに出入りしているのに見かけなかったから、すっかり考えていなかった。



うずまきナルト



・・・・今まで忘れててごめんなさい・・・・。
一番大事な人物だよこの作品の主人公・・・!
とりあえず心の中でそっと謝っておいた。


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